⓪前提として:ヴィシュヌの化身について
考察の前にヴィシュヌとその化身についての知識を持っておくことをおすすめする。ヴィシュヌの化身とは、神としての姿とは違った形で現世に現れるヴィシュヌの依り代のようなもの。おなじみの「ラーマ」やアルジュナの友人「クリシュナ」、世界の終わりに現れる「カルキ」などがいる。
①ユガ・クシェートラとは?
ユガは循環する時代のこと
古代インドの文献において記載されている、世界創世と破壊の神話に登場する時代の概念がユガ。サティア、トレーター、ドヴァーパラ、カリの4つに分類され、それら4ユガを1つのサイクルとしている。最初のサティア・ユガが黄金時代で人類も最盛期だが、最後のカリユガの時期には人類は神から離れ、道徳が失われている。サティア・ユガからカリ・ユガの終わりまでは432万年かかるとされている。1つのサイクルが終わるとまた新たにサティヤ・ユガが始まる。
クシェートラは土地を意味すると捉えるのが無難か?
マハーバラタで語られるカウラヴァ(カルナのいる陣営)とパーンダヴァ(アルジュナのいる陣営)の最終決戦の地の地名が「クル・クシェートラ」。また、バガヴァッド・ギーターではクシェートラは「土地」と称され「身体」的な意味合いも持つ。他には「ブッダ・クシェートラ」という言葉もあり、こちらは極楽と同一視されている。どの言葉にも土地的な意味合いが含まれているため、単純に土地と捉えていいだろう。
②??.11900について
単純にAD(西暦)で考えるより、前述したユガの前提となる神々(デーヴァ)の時間で捉えると割と意味のある数字に見えてくる。デーヴァの1年は人間にとって360年であり、11900×360=428万4千年ということになる。これに近い数字が先ほど登場したが、4ユガの終焉が432万年。この前提で行くと最後のカリ・ユガの終盤ということになる。
カリ・ユガの最後にはカルキが登場し、悪魔を打ち滅ぼし新たなサティヤ・ユガが始まるとされているが、この輪廻の途中にイレギュラーが発生したのが今回の異聞帯の原因と捉えることができるのでは?
③膨張と収束を繰り返す異聞帯
3章のラストで、シオンから語られた情報によると膨張と収束を繰り返す異聞帯とのこと。また、インド神話の世界へと言う言葉から、インド異聞帯も中国異聞帯と同様に現代的な文化が形成されていない世界と見ることができる。
④四角と称されるもの
この異聞帯には「四角」と呼ばれる物体がある模様。これらはアキレス腱とも呼ばれており、この異聞帯の根幹をなす物体の可能性が高い。
Fateの世界で四角といえば、月の聖杯こと「ムーンセル・オートマトン」。PVの背景からもムーンセルが関係する可能性は高そう。また、ムーンセルの演算能力があれば、前述した4ユガの膨大な時間も記録、観測しシミュレートすることも可能かもしれない。
⑤異聞帯の王
これまでのロストベルトではヤガの王イヴァン、生き残った女神スカサハ=スカディ、不老不死に至った始皇帝のような本来のとは異なる手段で、死の運命を超えて生き永らえている人物が王として登場してきた。今回もそのような人物が登場すると思われるのだが、候補となる存在があまりにもいない。ただ、インドの神たちに何かが起こっているようなので、神々の存在を揺るがすような事態が発生している可能性は高い。
⑥黒き最後の神とは?
各異聞帯にはそれぞれサブタイトルにあったサーヴァントたちが登場した。今回のサブタイトルは「黒き最後の神」単純に考えればカリ・ユガを終わらせるカルキだが、彼の関連する色は白であり黒は似合わない。破壊神であるシヴァの関係者か黒のキーワードを持つアルジュナの関係者だと思われる。
⑦蓮の花
PVで登場した花。インド異聞帯は花だけは大量にあるらしい。仏教の花として有名だが、ヴィシュヌ信仰では、ヴィシュヌのへそから伸びる蓮から創造神ブラフマーが生まれる。インドにとって重要な花であることは間違いない。
大奥イベントを踏まえた気になるポイント
必要な部品のためにインド異聞帯へ
イベント冒頭、”絶対に必要な部品があり、そのために先にインド異聞帯へ向かう必要がある“とマシュの口から語られた。その「必要な部品」というアイテムが4章の鍵を握るようだ。また、部品という表現と噛み合うかは不明だがインド異聞帯には「四角」と呼ばれる重要な物体がある模様。インド異聞帯にあると明言されているものは現状これだけなので、「必要な部品」=「四角」という可能性もあるだろう。
インドの神体系に何か問題が発生
今回の事件でマーラの側面が強くなったこと自体が”本来あり得ないこと”とパールの口から語られた。それゆえにインド異聞帯はインドの神々の神性が揺らぐほどの起点から発生したロストベルトであると言えるだろう。ブラフマー、シヴァ、ヴィシュヌらが干渉できないないし、存在しない世界となっている可能性すらある。
同行者は誰?
今回の事件で、現状最も頼りになると思われる純粋なインドの女神パールヴァティーはロストベルトには来られない可能性が高まってしまった。代わりのヘルプを派遣したいようなので、彼女の関係者が助けてくれるかもしれない。また、同じタイミングで彼女がガネーシャについて言及していたので、ガネーシャの登場にも期待したいところ。
名前 |
理由 |
ガネーシャ |
・シヴァとパールの息子
・マハーバラタ(アルジュナたちの叙事詩)と関わりのある説話 |
カーマ |
・大奥イベントで活躍
・インドの神であり、パールの依り代の別側面 |
生放送直前の気になるポイント
バナーが怪しすぎる
今回公開された4章のバナーはクリプター「スカンジナビア・ペペロンチーノ」。これまでのバナー画像は全てサーヴァントが登場し、タイトルはバナーの人物を示していた。そのため、「黒き最後の神」がペペロンチーノという可能性もありそう。
カルナのマスターは誰?
公開されているスクリーンショットに“カルナ”が登場。マスターに命令を求めているが、それが誰なのは不明。故郷であるインドが舞台だが、味方とは言い切れず、彼の性質上”状況が分かった上で敵対する可能性”は大いにある。
CMのバーサーカーが本格登場
2部のCMで登場していたバーサーカーもスクリーンショットに登場。「‥‥私は‥‥神だ」と言っていること以外は詳細不明。
2部のバーサーカーの詳細はこちら
ユガクシェートラの登場人物
①【最重要】スカンジナビア・ペペロンチーノ
マリスビリーにスカウトされたフリーの魔術師で、国籍年齢ともに不明。名前も明らかな偽名と怪しさしかない。服装や立ち振る舞いが完全にオネエ系だが、曲者揃いのクリプターでは、ムードメイカー的な立場。
3章では芥ヒナコの正体が真祖的な存在と判明したが、それを把握した上でチームに入れていたのはマリスビリーの仕業。彼に関係している人物は経歴すらも無意味になり、元々不明な要素が多いペペロンチーノにもヒナコ並みの秘密が隠されていると思われる。
召喚するサーヴァントは?
聖杯戦争のイメージと予定していた召喚クラスに流されていたが、3章では2章に続きセイバークラスのサーヴァントがクリプターに召喚されていた。それぞれのクリプターが綺麗に7騎のサーヴァントを召喚しているとは言えなくなったため、アーチャークラスを召喚していると思われていた彼のサーヴァントも不明瞭に。
②コヤンスカヤ
3章で暗躍しまくっていた彼女だが、ムーンセルが登場するとなると今回も彼女の出番があるかもしれない。始皇帝からは妲己と呼ばれ、タマモを自称する姿が見られた。大半の予想通り、玉藻の前のアルターエゴ玉藻ナインの一角であることはほぼ間違いなさそう。
2部のアサシンの真名考察はこちら
③キャプテン
シオンが召喚したサーヴァントで幻霊。様々な要素がより集まっているようで、現状真名は明らかになっていない。4章では彼と共に冒険をすることになる模様。
キャプテンの真名考察はこちら
④キャスターリンボ
introで陰陽師のアルターエゴがインドを離れないと判明。キーワード的に亜種特異点Ⅲで登場したキャスターリンボで間違いなさそう。ほぼ間違いなく登場すると思われるが、離れない理由が気になるところ。また、黒き神を取り込んだという記述からインドの神々に何かが起こっている原因の一端である可能性すらある。
キャスターリンボの詳細はこちら
ストーリーの大筋ではないが怪しい要素
ホームズ
クラスチェンジやシグルド(スルト)による純粋なサーヴァントではない発言など、怪しげなポイントしかなかったホームズに更に怪しいポイントが追加される。ゴルドルフの生存すら予想できていた彼女の予想にホームズはいなかった。また、大奥イベントでも怪しげな伏線が登場し、彼の怪しさはどんどん増しているように思える。
カルデアの者
ロシアと北欧の異聞帯で暗躍していた謎の人物。3章では姿を見せなかったが、農夫たちの会話に登場した白い服の先生が状況的にカルデアの者である可能性が高い。また白い服と新たな特徴が開示された。
虚数空間にいた何者か
2章冒頭で虚数空間を移動中にシャドウボーダーに近づいてきた何か。今回もマシュは気づいているようだが、その正体は未だ不明。
NFFサービスのエネミー
コヤンスカヤが所属しているらしい「NFF」のマークが3章に登場する北欧、ロシア異聞帯産のエネミーには付いているのが確認できた。シナリオ上でも彼女が中国異聞帯に持ち込んだことが確認できる。インド異聞帯でも彼女の活躍に合わせて登場するのだろうか?
空想樹
異聞帯の楔とされていた空想樹だが、その名称と中身から銀河に関連するものと判明。
ユガクシェートラの登場サーヴァント(予想)
2部のバーサーカー
明らかにインドなバーサーカー。声優的にもアルジュナの別側面の可能性があると思われる。アルジュナの幕間の物語2ではアルジュナの中に別人格“クリシュナ”が登場。同一の声優と言うことで、別人格として登場した彼の可能性がある。また、劇中では”黒”と呼ばれていたため、最後の「最後の黒き神」とは”クリシュナ”のことかもしれない。ただ、このクリシュナは本物のヴィシュヌの化身たる”クリシュナ”ではない模様。そもそもクリシュナとは黒いを意味する形容詞であり、黒き最後の神にふさわしい存在と言えるかもしれない。
第二部のバーサーカーの詳細はこちら
覚者
セイヴァークラスのサーヴァントで、EXTRAで登場。蓮の花、インド、「ブッダ・クシェートラ」、ムーンセルと彼に関連しそうな要素が満載なのが気になる。
安倍晴明
バレンタインイベントで彼から教えを受けた紫式部が登場。キャスターリンボ、玉藻の前との因縁もあり、この異聞帯で登場する可能性は高い。ちなみに紫式部の使う陰陽術「泰山解説祭」は、相手の思考や経歴を地の文として相手に見えないように表示させる特殊な術。前述したキャスターリンボの正体が明らかになったのは彼の口から直接聞いた訳ではなく、モノローグで明かされた内容だった。「泰山解説祭」を紫式部ないし、安倍晴明が使用してリンボの解説文を提示したという考えもできるかもしれない。
既存のサーヴァントたち
哪吒と同様の案内役のサーヴァントが登場するかもしれない。その他にも既存のサーヴァントたちが登場する可能性は高い。
鯖 |
理由 |
アルジュナ |
・マハーバラタの中心人物
・これまでの伏線もあって重要人物になりそう? |
カルナ |
・アルジュナ宿命のライバル |
ラーマ |
・インド神話関連
・マハーバラタではなく、ラーマーヤナの人物
└アルジュナとは適度に無関係 |
シータ |
・ラーマの妃
・未実装サーヴァント
└1-5章で初登場 |
パール |
・インド神話の女神(シヴァの妻)
・大奥イベントで活躍
└登場はしなさそう |
宮本武蔵 |
・キャスターリンボと因縁あり |
紫式部 |
・安倍晴明の関係者
・彼が登場するなら出番がある? |
BB |
・ムーンセル関係者
・アルターエゴにインド神話の要素が
└メルトのサラスヴァティーなど |
殺生院キアラ |
・ムーンセル関係者
└覚者が天敵
・大奥イベントで活躍したのでなさそう?
・CCCイベントでPUがなかった |
CMで登場したサーヴァント
1600万DLを記念し新しいCM、PVが公開された。武蔵とアルジュナが登場しているため、4章と関連している可能性もある?
インド神話の登場人物たち
カリ(カリの悪魔)
カリ・ユガを象徴する悪魔で、カルキに討伐される存在。ユガを前提とした舞台となるなら登場すると思われる。サーヴァントではなく、異聞帯の王の可能性も高そう。ちなみにカーリーとは無関係。
カルキ
ヴィシュヌ神の化身の1つで、世界の悪を討ち亡ぼすとされている。カリ・ユガの最後に現れるとされているため、今回も登場しそう。
アシュヴァッターマン
「マハーバーラタ」登場人物で、シヴァの半化身。「クル・クシェートラ」の戦いで生き残った数少ない人物で、色黒で高身長とされている。「ブラフマシラーストラ」と呼ばれる技を断片的に身につけていたとされる。シヴァが登場するとしたら彼を利用する可能性もある。
ガネーシャと思しき石像
ハンティングクエスト第5弾にて、「ありがたい石像」がランダム出現する新要素が実装。多腕、片方折れた牙、象頭と特徴がガネーシャとかなり一致している。