『Lineage M(以下、リネージュM)』プロデューサーの大河内氏・川南氏にインタビューを実施!実装の迫る「インターサーバー」の最新情報などを詳しく伺ってきました。
はじめに:約8ヵ月の振り返りなど
それでは本日はよろしくお願いします!
お久しぶりのインタビューということで、
本題に入るまでにまずは大河内さん、川南さんに日本でのリリースから8ヵ月間の振り返りなどをお話いただければと思います。
お久しぶりです。プロジェクトプロデューサー(PP)の大河内です。
もうリリースから8ヵ月、本当に早かったと感じます。
振り返ると、リリースから半年間はゲーム基盤となる部分に関するアップデートを重ね、攻城戦などのコンテンツ拡充を中心に、後半は新職業『銃士』の実装、新サーバー『ケレニス』など、リネージュMの面白い部分を早期実装することに費やしておりました。
その間、緊急の仕様変更や不具合などが発生し、ユーザーの皆様にはご迷惑をおかけしまして、大変申し訳なく思います。そのような事態の中でも、サーバー内で日々の闘争や仲間との連携を楽しく遊んでいただけており、嬉しく思っておりました。
現在は、もっとリネージュMを楽しめるコンテンツ、本日お話する“インターサーバー”の実装準備などに向けて動いておりますね。
ありがとうございます。
川南さんはこの8ヵ月間はいかがでしたか?
読者の皆様、まずはお久しぶりです。
運営プロデューサーの川南です。
僕の方も基本的には今大河内が話した内容と同じになりますが、特に先月(2019年12月)が良い意味でも悪い意味でも印象に残っています。
11月以前までは大きな不具合などあまり出さずに運用でき、そのあたりをご評価いただいた部分もあったのですが、12月は1ヶ月を通して大規模なコンテンツの追加が重なり、その分不具合や緊急メンテナンスなどでユーザーの皆様に多大なご迷惑をおかけしてしまいました。
サービスチームとしても反省の月間となり、現在は少しでも早く安定した状態に戻せるようスケジュールなどを組み直しています。
ユーザーの皆様には申し訳ないのですが今しばらくお待ちいただけますと幸いです。
インターサーバーについて
ありがとうございます。少し暗いお話から始まってしまいましたが、気を新たに、本日の本題となる“インターサーバーコンテンツ”のお話に移らせていただければと思います。
まずはじめに、すでにご存知の方も多いかと思いますが、“インターサーバー”とはどういったものなのかお話いただければと思います。
“インターサーバー”は、要は全サーバー合同で遊ぶコンテンツやシステムを指す言葉です。
リネージュMの世界は各サーバー別で構築されていますが、このインターサーバーコンテンツにおいては、別々の世界にいたユーザーが一挙に集うことになります。
海外ではワールドダンジョン・ワールド攻城戦といったものが実装されており、日本もそれを追う形で順次実装していく予定です。
ひとまず1月から3月までの間は毎月1つずつ実装させていただく予定です。
リリース当初から動いている9つのサーバーの中には、
現状のエンドコンテンツまで到達、及び強力な血盟や連盟が登場したことで安定期に入っているサーバーもあります。
もちろん安定期に入ることは悪いことではありませんが、争いがなくなってしまったことで逆に目標やモチベーションを無くしてしまう方もいらっしゃいます。
インターサーバーコンテンツの実装は、そういったユーザーの皆様への刺激、そしてサーバーの垣根を越えた新たな目標ができることを目的としています。
ということは、
インターサーバーコンテンツはかなり上級者向けのものになるという認識で良いのでしょうか?
そうですね。
まだエンドコンテンツに到達していないプレイヤーの皆様には今まで通りのサーバー内での生活を大事にしていただき、トップ層に近いプレイヤーの皆様には新しい楽しみが増えるというようなイメージでとらえて頂けますと幸いです。
特に先月は銃士実装に合わせて新規ユーザー、そして一度お休み期間に入っているユーザーに向けたイベントやキャンペーンが多くなっておりましたが、今月からは上級者層向けのコンテンツの拡充が増える予定です。
現在最前線を走っている方はもちろん、前はやりこんでいたけど現在はスローペースという方も、ぜひ楽しみにしていただければなと思います。
サーバー内の政治への影響
インターサーバーコンテンツ実装にあたり、各サーバー内でのユーザー間のコミュニケーションや政治などにもやはり大きな変化が期待されるのでしょうか?
インターサーバーコンテンツの中には、
サーバー対サーバーという構図になるものもありますので、サーバーによっては情勢に大きな変化が起きるかもしれません。
今サーバー内で圧政を敷かれているところや、激しい敵対関係にある血盟や連盟が存在していると、
今後そういったサーバー内で協力が必要となるような場面でかなり苦労させられるのではないかと思います。
なるほど…。
実際に海外の方でもそういった傾向が見られたのでしょうか?
海外の方は詳しい状況は伝わってないですが、PC版リネージュで最初に実装されたインターサーバーコンテンツが、ちょうどサーバー対サーバーの構図になる“テーベラス”と言うものだったのです。
実装当初は他のサーバーと戦う前にスタート地点で同じサーバー内キャラクターが争っていたりしました。
そういう状況になった場合、当然他のサーバーに勝つのは…。
厳しいですね。
インターサーバーコンテンツの中にはボスアタックや生存などの条件で獲得できる報酬もあるのですが、同じサーバー内、いわば身内で斬り合いをしているとうまくもらえないケースも頻発するかと思います。
インターサーバーコンテンツで美味しい思いをするためには、敵対血盟や、同盟・連盟と折り合いをつける必要も出てきますので、インターサーバーの実装がサーバー内政治に与える変化は決して小さくはないと思います。
サーバー内政治もリネージュMの醍醐味の一つです。
特にインターサーバーコンテンツで手に入るアイテムは、通常のダンジョンなどに比べて貴重なものが多くなる予定ですので、ここを一丸となってうまく戦っていけるサーバーは全体として強くなると思っています。
そのため、血盟内の方向性の違い、敵対などが理由となってリネージュMから離れてしまったユーザーを共闘戦線や仲間として受け入れることもインターサーバーコンテンツを勝ちに行く大事なポイントの一つと言えます。
もしお知り合いでリネージュMから一度離れてしまった方がいらっしゃれば、この機会にぜひ声をかけていただければ嬉しいです。
サーバー間の移動について
サーバー内の情勢の変化といえば、先月のサーバー移動サービスの実装でも色々な場所で変化が起きていますよね。
本当にいろいろありますね。
毎日激しい戦いを繰り広げているサーバー、対人が激減したサーバーなどが特徴的ですね。
サービスチームでも各サーバー内の情勢変化などチェックしていますが、戦うためにサーバーを移動した方、逆に戦わないために移動した方など、実に様々な移動が見受けられました。
今回のインターサーバーコンテンツの実装で、
再びサーバー移動希望者が増えるかと思われますが対応などはされる予定なのでしょうか?
今回の3ヶ月間のインターサーバーコンテンツの実装中・直後に移動可能にする予定は今のところありません。
移動したいという方の思いも重々承知はしておりますが、移動可能にするとサーバー間のパワーバランスが大きく崩れてしまう恐れが有りますし、
しばらくは今いるサーバーのユーザーの皆様同士で協力しあっていただければと思います。
ケレニス01の現状について
ケレニス01も実装されてから1ヵ月以上が経過しましたが、今のサーバー内の状況やユーザーからの反響などはいかがでしょう?
他のサーバーとは違った毛色のサーバーになっていますね。
ボス狩りや管理などが他サーバーに比べて結構緩めな状況と、独特の雰囲気が醸成されつつあります。
あと面白いのはユーザーの離脱率の低さですかね。当初の想定以上に、遊び続けてくれています。
様子を見ている印象だとかなり居心地が良さそうですからね(笑)
血盟同士の牽制や争いなどはもちろんあるのですが、
それが他のサーバーに比べると表立っていないというか、過度になっていないというか…。
のんびり狩りがしたい方や血盟・連盟同士の争いなどを苦手に感じている方には合っていると思います。
年が明けて若干安定してきましたが、
つい最近まで取引所の物価の乱高下や、一日中“竜の渓谷”でドレイクが飛ぶ日が存在したりするなど、発展途上のサーバーとして他サーバーにはない光景が見られました。
また勢力もある程度分散している様子で、いまはじめるならオススメのサーバーですね。
最初のコンテンツ『ラスタバド』について
それでは続いて、日本最初のインターサーバーコンテンツとなる『ラスタバド』がどういったものなのかご紹介いただければと思います。
ワールドダンジョンとも呼ばれるコンテンツですね。
中央に1マップ、四大軍王というボスが出現するマップが4つ、中央と四大軍王の部屋を繋ぐ通路マップが4つの計9マップが存在しています。
ラスタバドという地域の説明も軽くしますと、
プレイヤー職業のダークエルフとかつて袂を分かった別のダークエルフの本拠地となります。
大本のストーリー的にはデポロジューに負けたアデンを追われたケンラウヘルがラスタバドと手を組み……といった感じでラスタバドという存在が登場します。
海外ではLv70からのユーザーが参加可能となっていますが、日本でも同様になるのでしょうか?
基本的には大きな変更は行わない予定ですね。
結構な人数が参加されると想定しておりますが、問題なくダンジョンに入れるように作っています。
▲事前に開催されたインターサーバーイベントの様子
ちなみにラスタバドを美味しく利用できるユーザーの層はどのあたりになるのでしょうか?
傲慢の塔で普通に狩りができている方であればプレイ可能だと思います。
先日実装された7階ほどとは言いませんが、
6階までを問題なく遊べている方であれば狩りができるのではないかと。
ただ、アクティブの出現や週に3時間までの利用制限があるため、オートプレイはもったいないかなと思います。
やるなら手動推奨ですね。
先ほどもお話しされていた通りの上位層向けの狩り場ということですね。
ちなみに狩りをする上でラスタバド独自の注意点などは有りますか?
面白いところだと、「ラスタバド特殊バフ」というものが有ります。
先ほどお話しした四大軍王が出てくるマップで発生するバフですね。
あるマップではINTが上がるなど、マップごとで別のバフが発生しますので、まずはそれを踏まえて狩場が選択されていくのではないかと思われます。
職業ごとで優位に立てる場所があるようなイメージでしょうか?
そうですね。
ただ、バフがあるからといって必ずしも効率が良いとは限りませんので、バフを有利に使えるところで狩りをするのか、それともバフを気にせず他のマップで狩りをした方が良いのかなど様々な研究が進められるのではないかなと。
そして原則として毎週土日のみラスタバドで遊べるようになる予定です。
また、日曜日夜=攻城戦といった毎週恒例の楽しみがあるように、インターサーバーコンテンツも「この曜日はこれ!明日はこれ!」といった形での定着を予定しています。
そしてその開催に向けて育成を続けるイメージとなります。
ただ、ラスタバド実装から一週間の間はオープン記念として常時開放状態にすることを考えています。
その他、ボスが出現する時間限定イベントである“ホットタイム”が毎日発生するキャンペーンなどもですね。
ちなみにPKなどはもちろん…。
できます。
ラスタバドはノーマルゾーンになるはずなので普通にPKされる可能性はあります。
狩場争いなどもリネージュMの醍醐味では有りますので、狩場の奪い合いに積極的に参加するのか、それとも安全な穴場を探すのかなどはユーザーの皆様にお任せしますといった感じですね。
“ラスタバド”といえば、ラスタバドの歴史書などのアイテムが材料の神話級の製作武器もありましたよね?
御察しの通り、このワールドダンジョン『ラスタバド』から入手できるアイテムです。
神話級武器“真冥王の執行剣”などを作るには途方も無い材料集めを頑張らなければいけませんが、
狩りや育成などに重きを置いている方にはリネージュMを長く遊んでいく中でのこれ以上ない目標となるのではないでしょうか。
大河内さんからも軽くお話いただきましたがそれが新しいエンドコンテンツとなるわけですね。
そうですね。
あとは神話級武器だけでなく、いろいろな英雄級装備なども手に入るようになっています。
個人的にものすごく欲しいのは軍王セットの装備です。
PC版ではブーツ・グローブ・アーマー・マントでセットになっており、MRの確保がしづらく、「ACはまあまあ強いけど結構使いづらいセット」だったのですが、リネージュMではマントの枠がヘルムに変わっており、かなり魅力的になっています。
いや…元々好きな装備でしたがほんとこれは素晴らしいです(笑)
まあ正直いつになったら全部揃うのかは分かりませんが…。
いざとなったら貯金を使うことも考慮したいです。
まさかのお言葉が…(笑)
基本的にボスドロップなのでその競争率は十分承知していますので、材料買ったりしないと…
また、こういった長期的な目標とは別に毎週の目標として、ラスタバドでの狩りが関連してくるクエストが実装される予定です。
海外版では全てクリアするとアインハザードの祝福が1600枚ほど手に入っていますので、
狩りが少し辛いという方でも頑張ってチャレンジする価値はあるかと思います。
最後の一つだけ告知を!
このインタビューが記事になっている頃にはもう発表されているかと思いますが、実装初日は生放送でラスタバドの様子を中継しようと考えています。
ちょうどボスが出てくる“ホットタイム”の時間帯にやりたいですね。
まだレベルが達していない、いまリネージュMをやっていないけれども様子をみたいと言う方は、ぜひ生放送をご覧いただけますと幸いです。
話せる島通信〜ラスタバド編〜
今後の動きや運営からのメッセージなど
3ヶ月連続のインターサーバーコンテンツ実装
先ほど3ヵ月連続でインターサーバーコンテンツを実装していく予定と仰られていましたが、
残る二つについてもお話を伺っても大丈夫ですか?
絶賛調整中の部分も多いですが、
2月に『崩れる島』、3月には先ほど川南からお話があった『テーベラス』というコンテンツを追加予定です。
『崩れる島』については以前の銃士先行体験会などでも発表されていましたね。
そうですね。
あの時にもちらっとお話はさせていただいたかと思うのですが、『崩れる島』はバトルロイヤルのような生き残ることを目標とするコンテンツとなります。
最終的にはユーザー同士で戦うことになるとは思いますが、序盤の方はとにかく戦いを避けて生き残るという作戦もアリかもしれません。
また面白い点として、参加者には非常に強力なバフを取得できる要素もあります。
良いバフを引ければキャラスペックがあまり高くない方であっても上位を狙えるようになっており、なかなか楽しいのではないかなと思います。
あまり自身のキャラに自信がない方でも、楽しんでいただけますと嬉しいです。
また、リネージュMの海外版では当コンテンツの報酬はかなり豪華でしたので、実装された際にはぜひ獲得目指してご参加いただければと思います。
バトルロイヤル系のものは参加者が多いほど面白いですから楽しみです。
『テーベラス』はどういったものになるのでしょうか?
こちらは三つ巴の団体戦ですね。
海外版と同じであれば、テーベラスの奥のマップに出現するボスを最初に倒した陣営がそのあと一定時間テーベラスマップで狩りをできるといった内容になります。
細部の仕様などは開発チーム側と協議中なのでお話できませんが、海外版のものとコンテンツの大枠に変化はないかと思います。
詳細は後日の発表をお楽しみに、ということですね。
そうなりますね。
ここから3ヵ月間で順次増えていきます。
都度どんなコンテンツなのかは、実際に遊んで楽しんでいただければと思います。
先日のアップデートについて
そういえば今日のインタビューとは全然関係のない話にはなるのですが、
1/15のアップデートで追加されたメインクエストはかなり多いのでしょうか?
あのアップデートの時には「今日のメンテナンスでは何も実装されていないのか」という声もいただいたのですが、実はかなりの量のメインクエストが増えています。
公式サイトには1行しか書けなかったですけどね(笑)
追加されたメインクエストだけで何十とありますから、少しずつ進めて頂ければと。
サービスチームTwitterでは軽く発信しましたが、
追加されたメインクエストをクリアして行くと英雄級防具の「マジックゲートル」など、希少なものも手に入ります。
特に微〜中課金ユーザーのみなさんにはオススメです。
私の個人アカウントも、いま竜の渓谷での討伐クエスト中ですので、一緒に頑張って進めましょう!
今日のメンテナンスで追加されたメインクエストをテストで進めていたら、こんなものが!※テストで使用したキャラクターレベルは79です。
この先もメインクエストを進めていくともっと良いものが手に入るようです。 by 元ダーシス #リネージュM pic.twitter.com/9PbAnkjrlK— リネMサービスチーム (@LM_JP_Staff) January 15, 2020
僕はエヴァ王国への移動用に止めているので結構悩みどころです…。
行きにくいところへのワープとしての利用法とされている方もいらっしゃることは理解しておりますので、無理に進めなくても大丈夫です。
先ほど紹介に上がりました“執行剣”と同じで、リネージュMをプレイする目標は人それぞれ違いますし、効率的な方法も違います。
ただクエストを進めるということも一つの選択肢として新たに追加して頂ければと考えております。
最終的な判断としてのやる・やらないはユーザーの皆様にお任せします。
お二方からのメッセージ
少し本題から逸れてしまいましたが、
それでは最後にお二方からユーザーの皆様に何か一言いただければ。
お話したいことはかなり言ってしまいましたので最後に軽い告知を一つ。
新職業の実装、そう遠くない予定ですのでお楽しみに。
私の方からは改めて謝辞と今年の抱負を。
昨年末より対応が追いついておらず、さらにはアップデート影響による不具合などで度重なるご迷惑をおかけしており本当に申し訳ございません。
日本にいるサービスチームも、リネージュMの1人のユーザーとして生活しており、皆様と同様の不満や不便さを感じているところもあります。
より良く楽しめるように、海外の開発チームと協議を重ねながら、本年も走っていきますので、今後とも何卒リネージュMをよろしくお願いいたします。
そして新たな出会いがあるインターサーバー、ぜひお楽しみください!
本日はありがとうございました。
本インタビュー内容は2020年1月21日のものとなります。
© NCSOFT Corporation. Licensed to NC Japan K.K. All Rights Reserved.