他のアプリとはちょっと異なる独特の世界観、キャラクターが魅力のファイトリーグ。今回はそのイラストを手がけるデザイナーのお二人に、ファイトリーグの魅力を徹底的にお伺いしてきました!
はじめに
リリースしてから1年と半年が経とうとしている「ファイトリーグ」。各ブランドのファイターも増えて、現在では400をゆうに超えるファイターが存在します。
今回はそんなファイトリーグのデザイナーであるくまもんさん、カトウさんのお二人にファイトリーグ開発当初のお話や、イラストでのこだわりなどをお伺いしてきました!
お話をお伺いする中で、改めてファイトリーグの魅力に迫っていきたいと思いますので、皆さんもぜひお付き合いいただけると幸いです!
くまもんさん
立ち上げからデザイナーとして携わり、現在はアートマネージャーとしてグループをまとめながらデザインの監修なども担当。
カトウさん
ハーモニー、猫磨一族、UFOクイーンなど数々のファイターのデザインを担当。
ブランドができた経緯
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ファイトリーグのブランドはどのようにして決まったのですか?
もともとカードゲームに似た仕様になるということで、カードゲームってキャラによってスキルも全然違うじゃないですか。
スキルの違いをデザインでも表現したく、色々案はあったのですが「日常的な馴染み深いモチーフ」をベースに5つのブランドを構築していきました。
最初は擬人化された動物たちがスポーツをしていたのですが、パッと画面を見た時にキャラの違いがよりはっきりと分かるように、思い切ってアスクリを獣にしました。
これはチームでもかなりの挑戦でした。
そうですね。レッグワンが最初アスクリだったんですよ。
あまり突っ込まれてませんが、耳とか鳥の状態でゲームに登場してます。(笑)
最初アスクリを想定して描いていて、そのあとでやっぱりアスクリは完全に動物の方が差が出せるんじゃないかっていうところで没キャラになって。
ただキャラデザが良かったので、JPでいけないかなって。(笑)
ブランドカラーについて
ブランド毎に色分けする設定は最初からあったんですか?
ブランドカラーはベースであったのですが、ブランドカラーをキャラ固有のカラーにすることは考えていませんでした。
ゲームによくある属性とは違う方向で行こうというところで、キャラデザインで差別化するのはかなり難しかったですね。
とにかく今までいろいろがゲームが出て、いろいろなキャラがいっぱいいる中で、「何か変わったことがしたい」というところでかなり集約していろいろ作っていった気がします。
どうしたらデザイン部分でモンストや他ゲームと違う新しい試みができるだろう・・ということはずっと考えていますね。
「普通ではない驚きのある世界をつくろう!」とメンバーとも話し合い今のブランドデザインに落ち着きました。
それが受け入れられるかどうかはかなり不安だったんですけどね。(苦笑)
ですね。(笑)
なので「キャラデザイン好き!」と聞いたときはとても嬉しかったし、何より安心しました。
ヤジルシのデザインについて
ヤジルシのデザインが生まれた経緯を教えてください。
コミッショナーからファイトリーグのキャラが一発でわかる要素が欲しいとずっと言われていたんです。
それが何か分からなくてずっと企画が通らなかったんですよね。
ギリギリになって、「このゲームってヤジルシ繋げるよね。じゃあヤジルシしかないんじゃない?」って。
割とシンプルなことなんですけど、当時は全く思いつかなかったんです。(苦笑)
最終的なコンセプトアートが生まれる前は、ヤジルシがない状態で、ただ近未来的な場所で十八番街のキャラたちが戦っているだけだったんですよ。
ファイトリーグのコンセプトアート。
ヤジルシが有るだけで印象もかなり変わる。
確かにヤジルシがあったほうが、何て言うか、動きが見えますね。
はい、ヤジルシを入れることによってイラストに動きも出るように考え制作してます。
ですがヤジルシって動きを表すものとして印象が強すぎるので逆に絵の構成で困ることも多いですが・・・(苦笑)
また、ヤジルシをキャライラストに描写する際にただの付属品にならないように、「キャラクターの信念がヤジルシとして具現化して戦っている」というコンセプトに最終的にまとまりました。
ヤジルシのデザインはブランド毎でも大まかな違いはありますが、それだけではなく全キャラそれぞれの信念を出せるように、1キャラずつヤジルシの中身を考えてます。
ブランド毎、ファイター毎にヤジルシのデザインも様々。
ブランドごとにヤジルシの形も違うので差別化の一つのポイントになっていると感じました!
遊び心としてヤジルシの中にネタ要素を組み込んでいるファイターもいますので、ぜひ探してみてください。(笑)
ブランド間の繋がりについて
ブランドごとに独自の文化が確立されています。
ファイトリーグという場で交わりがあるので、一応お互いを認識はしています。
各ブランドが同じ世界にあって、中央のスタジアムで戦っているんだと思っていました。
基本的にはそれで合ってます。
ただ、最初は新宿と渋谷と原宿くらいの近さだったんですよ。(笑)
流石に(ブランド間で)文化の差がありすぎるので、今は気軽にはいけない距離感で世界全体を考えてます。(TOYS of the DEADだけは別次元)
全ブランド共通で行き来できる場所として「スタジアム」が設けられており、ファイターが集まって日々戦っています。
スタジアム。各ブランドのファイターがこの場所に集まる。
アプリでは降臨などで使用されている。
基本的には自分たちの土地で切磋琢磨していて、ファイトリーグの場でそれぞれのブランドの個性を爆発させて戦うという感じですかね。
リーグ以外にもブランド間交流はあると思いますが、「わがブランドこそ最強」というようなプライドのほうが強いのではないでしょうか。
「アスクリの街に十八番街の人は住んでいない。けどその土地に足を踏み入れたことや映像などで見たことはあるので認識はしている。」といったようなイメージです。
リーグ中に試合は見れるような環境下にあって、見ていて憧れ始めた、みたいな。
例えばGGGのDENDOは、完全にToysに魅入られたキャラ、という設定だったりします。
GGGのA級ファイター、ドリル・ドライバー・DENDO。
近所の子たちの壊れたおもちゃを直してくれる優しいお兄さん。
ピリオド4と比較的初期の方に追加されたファイターだが、スキルがToDとのタッグ前提という中々尖った性能を持っている。
キャラ制作の流れについて
そもそもの話で恐縮なのですが、キャラの制作はどういった流れで行われるんでしょうか?
まずはブランド、レアリティ、スキルが決まってから、キャラの性格や立ち位置を決め、その上でイラストの制作が始まります。
キャラクターができるまで4つのチームで「どうしたらキャラが魅力的になるか・・・」と常に相談しながら制作しています。
ファイトリーグのキャラクターの制作工程。
4つのチームによって魅力的なキャラが生み出されている。
環境によって排出バランスを調整することもあるので直前でスキルが変更になり困ることもたまにありますが、キャラとスキルの印象が一致している方がキャラの魅力も増すのでイメージから離れすぎないよう気にかけてますね。
シナジーのあるスキル持ちのファイターは、同じデッキに入れた際にチーム感が出るようにデザインを統一する場合もあります。
不如帰やヴェノミマスなどがそうですね。
特にエディションキャラたちはチームとしての物語性を更に強くするため、パッケージ販売のようにそれぞれ描き下ろしイラストを用意したいとデザインチームから提案して採用になりました。
エディションのコンセプトアート。
統一性のあるデザインで”チーム感”を強調している。
ファイターストーリーについて
※こちらの質問については、事前にワールド班の方に回答を用意していただいていたとのこと。ワールド班のご担当者様、ご協力ありがとうございました!
ファイターストーリーはどのような部分を意識して制作されているのですか?
制作チームの一つである「ワールド班」の方々が、イラスト制作のためのラフ設定を深掘りして世界観を広げてくださっています。
言葉遊びを散りばめていたり、ダジャレとかいっぱいあるんですが、そういったところで物語が閉じてしまわないように意識しています。
ファイターごとにストーリーの毛色がガラッと違っていて楽しいですよね。
全部言ってしまうとにユーザーさんが考えることがなくなってしまうんですけど、「あえて7割くらいだけ提示しておいて、あとはユーザーさんの解釈にお任せします」という風に考えられています。
確かに、ファイターストーリーを読んでいて、気になることはいくつかありますね・・・。
父から受け継いだ剣玉が相棒のヤジ。
頭に乗せた狐の面には深い理由があるらしい。
名門、水蓮寺宗家の令嬢、水蓮寺ヒスイ。
家督を継ぐはずの兄は現在も失踪中。
GGG、モダン階層の町工場の娘、アジャスト・レンチ。
名メカニックの祖父から機械いじりのテクを叩き込まれたが、祖父の本当の偉大さには気付いていないらしい。
「すでにゲーム中で登場している」だったり、「今後登場するかもしれない」だったり。
皆さんの考察楽しみに待ってます!(笑)
イラストの注目ポイント
最後に「イラストのここを見て欲しい」など、皆さんに一言お願いいたします。
小ネタ、背景のこだわりが意外とあるので、そこはぜひ見て欲しいです。
例えばトゥルー・ゴシップ。
イラストには、「オフィサーJをライバル視しているから、机の上にバッテンマークの付いた彼の写真を貼っている」という小ネタが隠されてます。
夏Verの猫間スズの背景も結構盛りだくさんで遊びすぎました。(笑)
十八番街のUS級ファイター、猫間スズ。
夏に追加されたコスチュームチェンジの背景には他のファイターが沢山。
確かにキャラクターの背景に別のサブキャラが一杯いるような絵作りってあまり無いかもしれないですね。
ミキリの後ろにもチュー右衛門がいますね。
画太浪の背景にはSC前、後どちらにも “牡蠣(カキ)” が描かれていたり・・・。
これは担当したデザイナー曰く「俺が牡蠣が好きだから入れちゃった」とのことで、実は画太浪も牡蠣が好物なのかもしれませんね。(笑)
キャラ同士の関連性を大事にしているからこその絵作りなので、そういう所も見ていただけると嬉しいですね。
十八番街のUS級ファイター、版 画太浪。
SC前とSC後どちらも、背景に牡蠣が描かれているのでぜひ探してみよう。
背景を見るだけでも楽しくて時間がすぐに経ってしまいそう。(笑)
「
ぷちファイ」にも実はハーミットがアプリで登場する前にこっそり背景に登場していたり・・・と小ネタを仕込むこともあります。
ぜひ注目してみてください!
それで言うとアスクリって出てきていないファイターがイラストにかなり写っていますよね。
アスクリの背景ではサイの登場頻度が高いですね。
サイって動物界で強いイメージがあるからこそ負け役になってもらうことが多く・・・。今後のサイの活躍にご期待ください!
アスクリのイラストでは、サイが負け役になることが多め。
今後のサイの活躍に期待!
ファイトリーグのキャラって歴史上のモチーフを元にすることは少なく、偉人の名前とかを使わないのでユーザーさんがキャラを認識するのに結構ハードルが高くなってきてしまうんです。
そういう部分を補う意味も込めて「イラストでストーリーを感じてもらえるような絵作りをしよう」など、愛着を持ってもらえるための工夫を色々考えていますので、そこを見てもらえると嬉しいです。
馴染みのあるモチーフをテーマに使っているのもその意図があります。
例えばヤジだったら「けん玉くん」と覚えられますね。(笑)
ストーリーや絵に散りばめられた関係性が見えてくると、キャラクターにさらに愛着が湧くという仕掛けは素敵だと思います。
ファイターストーリーを読んで分からない箇所があったら、絵を見ていけば気付けることがあったりとか、そういう楽しみ方もぜひしてみて欲しいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?いろいろな所に話が飛びながらではありますが、ざっくばらんにお話を伺うことができました。
筆者自身、ファイトリーグをプレイしているユーザーとして非常に興味深いお話が多く、なるべく切らないようにした結果かなりのボリュームに・・・。
少しでもファイトリーグの魅力が伝われば幸いです!
今回は「ファイトリーグ全体の世界観」という括りでお話をお伺いしましたが、今後、各ブランドごとにさらに掘り下げた記事を公開予定ですので、そちらもぜひご期待ください!
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