オープンワールドサンドボックスRPG『テラビット』のαテストプレイレポートをお届け。気になるゲームシステムや魅力を余すところなくご紹介!
※記事内容および画像は開発中のものです。仕様は予告なく変更される場合がございます。
『テラビット』とは
昨年1月にサイバーステップが突如発表した、新規ゲーム開発プロジェクト『TERA』。明かされた情報は「新作オンラインゲーム」ただ一つながら、ティザーサイトいっぱいに広がるブロックで形作られた壮大な世界は、ボクセルゲームの隆盛も相まって多くのゲーム関係者の注目を集めた。
時は流れ、2021年8月20日。1本のプレスリリースにより、ついにその全貌が明らかにされることとなる。正式タイトルを『テラビット』というそのゲームは、広大な世界を8ビット女神に導かれながら魔王の討伐を目指す、マルチプレイ対応のオープンワールドサンドボックスRPGだという。
本稿では、そんな『テラビット』αテスト版を実際にプレイした筆者が、気になる本作のシステムと魅力についてお伝えしていく。なお今回のαテスト版に関してはPC環境でのみプレイ可能であったが、本作はスマートフォンや家庭用ゲーム機にも対応予定とのことだ。
『テラビット』ゲーム紹介
立方体で構成された「なんでもできる」世界
見渡す限り広がる、広大な世界。どこまでも続くかのように思えるこのフィールドが、本作『テラビット』の舞台だ。遠方にそびえる雄峰も、眼下に広がる草原も全てが立方体で出来ているというのは、今でこそスタンダードなジャンルになったとはいえ、改めて考えるとそのスケールに驚きを隠せない。
そして何より、ボクセルゲームにおける最大の特徴といえば、目に見えるもの全てを壊して、素材として入手することができるという点である。思うがままに地形を壊して、足場にして高台に登るもよし、その素材でもって新たな道具を作るもよし、さらには組み立てて家を作るもよしというわけだ。
とはいえ、現実同様素材の硬さは種類によって様々。効率的に地面を掘るためには、やはり専用の道具が必要になってくる。掘るといえば、やはり主役はつるはしだ。最初から解禁されている「木のつるはし」を作成するため、そこら辺から木を見繕っていく。
武器や道具には耐久力があるため、木の剣で木を切ることはあまりしたくないのだが、背に腹は変えられず。いくつか木材を手にいれたところで、拠点にある「作業台」へと向かう。その場で作れる簡素なものを除き、本作では基本的に道具は「作業台」で作ることになる。
作業台を起動すると、専用のウィンドウが開き、様々なアイテムを生産できることが確認できる。お目当てのつるはしをクリックすれば、一瞬にしてアイテムを完成させることが可能だ。なお「作業台」にも種類があり、作業台によって作成できる道具も変わってくる。中には飛行船が作れるものも…!
作ったつるはしを試しに振り回してみると、その出来栄えは上々。多少無理をすれば石も砕けるため、今度はこの石材をつかって何かが作れそうだ。このように「素材を使って道具を作成、道具でより上質な素材を入手し、上位素材でさらに有用な道具を…」というのが、本作における基本的な流れとなる。
しかし、何も考えず悠々と探索ができるかというと、そういうわけでもないというのが本作がRPGたるゆえんだ。フィールドには剥き出しの敵意を向けてくるモンスターが点在しており、生きるためには彼らとの戦いを避けては通れない。ただ戦闘操作に関しては「剣を装備して敵に向けて振る」というシンプルなもので、煩雑さは一切ないのが嬉しい。
一般的なRPG同様、モンスターを倒すことでレベルが上がり、体力が増加したりする。加えてドロップしたモンスターの骨などの素材を使って新たな道具を作ることが可能だ。なお本作には昼夜の概念があり、夜のモンスターは非常に強力なため、当面の間はベッドで睡眠をして朝を迎えることが推奨される。
以上が『テラビット』の基本的なゲーム内容になるが、これはあくまでも美的センス0(泣)の筆者による紹介ということを頭に置いておいてもらえれば幸いだ。もとより積み木遊びの究極系のような本作。アイディア次第で、見たこともないような豪邸を作ることも十分可能だろう。なんの変哲もない立方体から、無限の可能性が生み出せる。それこそがボクセルゲーム最大の魅力なのである。
なお『テラビット』では、ソロプレイだけでなくマルチプレイも楽しむことが可能だ。マルチプレイに関してはワールドを作って友人を招待する、もしくは招待されたワールドに入るだけと非常に簡単。「作ることの喜び」を作品の中軸に据えた本作において、マルチプレイは苦労を半分に、喜びを何倍にもする最高の攻略法に他ならない。
本作ならではの要素が盛り沢山
さてここまでは、ボクセルゲームとしてはベタな要素を紹介してきたが、ここからは『テラビット』の特色について紹介していこう。前述の通り本作はアイディア次第でなんでもできる作品だが、こうした作品に抵抗がある人も多いのもまた事実である。というのも、ゲームにおいてはプレイヤーが取れる選択肢が増えれば増えるほど、「何をしていいか分からない」という問題が常に付き纏うからだ。
しかし本作では、そうしたクリエイティブなゲーム特有の問題点に一つの回答を提示している。冒頭で本作を「魔王の討伐を目指すRPG」と紹介した通り、本作には(必要最低限ながらも)明確なストーリーラインが存在するのだ。
ゲームをスタートすると目の前には「8bit女神」が鎮座しており、いきなりプレイヤーに世界の救済を呼びかけてくる。そして彼女の「お願い」を聞いていくことで、自然とゲームに慣れられるようになっている。
そんな女神のお願いの一つに、「タワーの開放」というものがある。本作のフィールドには見上げるような塔が点在しており、探索をしていく中で発見、塔の最上部に登ることで、周辺のマップ情報が解放されていく。これはオープンワールドゲームとしては大変馴染み深いシステムなのだが、それをサンドボックスに持ってきたのは一種の発明といえよう。
マップという意味では、取り回しのいいファストトラベル機能も見逃せない。本作ではマップ画面を開いて、以前訪れた場所のアイコンをクリックすることで瞬時に移動することが可能となっている。ご存知の通り、オープンワールドゲームでは常に移動の不便さが付き纏うため、この利便性は長く遊ぶほど響いてきそうだ。
バリエーション豊富なロケーションの数々に関しても、間違いなく『テラビット』の特色と言えるだろう。PVをご覧いただければわかるとおり、本作には草原から海、荒地に遺跡など、見た目の配色からもわかる程度にはバラエティ豊かで、“冒険している感”で言えばどんなボクセルゲームにも引けを取らないクオリティを誇っている。
なお本作では、サンドボックスゲームとしては珍しく「キャラクリエイト機能」が搭載されており、キャラクターの顔立ちからカラーリング、さらにはボイスまでを自由に選択可能だ。キャラクリによってアバターに愛着が湧くのはもちろんのこと、前述のマルチプレイがより一層楽しくなることうけあいだ。
その他にも、高台があればすぐに飛び降りたくなる「パラセーリング」の標準搭載や、操作方法が一通り学べる「チュートリアル」モードの導入など、本作ならではの要素が盛り沢山だ。いわゆるボクセルゲームに要求される要素を盛り込みつつも、独自のテイストによって遊びやすさを増した、というのが『テラビット』全体としてのコンセプトと言えるだろう。
『テラビット』αテスト感想
昨今のゲーム業界において、最も重用される売り文句の一つに「自由度」が挙げられる。受け手が能動的に作品に介入できるのがゲームという媒体の最大の魅力であり、故にその度合いを示す言葉が売りになるのも納得だ。しかし、こと『テラビット』においては、自由度という表現を使うのは少々はばかられる。なぜなら本作は、「自由」そのものをゲーム化したような作品だからである。
それでいて、女神様という名の導線やチュートリアルモードにより、サンドボックス初心者の方にも非常に遊びやすい作りとなっているのは心憎い。既にゲームの土台部分に関しては完成しているようにも思える『テラビット』だが、あくまで今回公開されたものはアルファ版だというから驚きだ。この無限大の世界がここからどのように進化していくのか、今後も目が離せない。
『テラビット』基本情報
タイトル名 | TERAVIT(テラビット) |
---|---|
配信予定日 | 未定 |
ジャンル | オープンワールドサンドボックスRPG |
価格 | 不明 |
対応機種 | iOS/Android/PC/PS4/Nintendo Switch |
会社 | サイバーステップ |
公式サイト | 『テラビット』公式サイト |
公式Twitter | 『テラビット』公式Twitter |
権利表記 | © CyberStep, Inc. All Rights Reserved. |
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