t-34231-20260607190238

人気アプリを原作としたアクションRPG新作『GRANBLUE FANTASY: Relink – Endless Ragnarok』先行体験イベントの様子をご紹介!

『GRANBLUE FANTASY: Relink』拡張版がリリース

新作『エンドレスラグナロク』が発売間近に迫る

『GRANBLUE FANTASY: Relink – Endless Ragnarok(以下、エンドレスラグナロク)』は、Cygamesが開発するアクションRPG『GRANBLUE FANTASY: Relink(以下、リリンク)』の大規模拡張版で、2026年7月9日にNintendo Switch 2、PS5、PS4、PC(Steam)向けに発売予定だ。

本作は2024年2月にリリースされた前作を進化させ、新たなストーリー展開・プレイアブルキャラクターの追加、召喚システムなどが導入。オンライン協力プレイでは全プラットフォーム向けのクロスプレイに対応し、ソロ向けの新モード「極沌空所」が追加されるなど、さまざまな新要素を搭載しているのが特徴だ。

今回AppMediaは発売に先駆け、先行試遊会の機会を得た。

Nintendo Switch 2でも新たに『グラブル リリンク』が発売され、本作の世界に初めて飛び込む人も多いことだろう。そこで『グランブルーファンタジー(以下、グラブル)』初心者の筆者がプレイしても楽しめたのか、クリエイティブディレクター福原哲也氏、ディレクター日髙三四郎氏によって行われたゲーム紹介を踏まえて触れていきたい。

また記事後半では試遊後に行われた福原氏、日髙氏へのインタビューの様子も掲載しているため、ぜひ最後まで読んでほしい。

directors_04

▲右からクリエイティブディレクター福原哲也氏、ディレクター日髙三四郎氏

『エンドレスラグナロク』先行体験会をレポート

福原哲也氏が『グラブル』の歴史を振り返る

試遊会冒頭では、福原氏と日髙氏によるゲーム紹介プレゼンテーションが行われ、福原氏はまず原作『グラブル』の歩みを振り返った。2014年3月にブラウザゲームとして配信されて以来、2026年で運営13年目となる本シリーズは日本における人気のみならず、英語版実装をきっかけに海外ファン層を拡大。

presentation_02

2020年リリースの対戦格闘ゲーム『グランブルーファンタジー ヴァーサス』によってさらに認知を広げ、アニメ、コミック、ノベルなど多角的なメディアミックスを展開していった。そのような状況で発売された『リリンク』は、20名を超えるプレイアブルキャラクターのアクションの作り込みと爽快感が評価され、全世界累計200万本セールスという成功にも繋がったと語った。

そして『エンドレスラグナロク』は『リリンク』の大型拡張版として位置づけられる作品だが、「実は『リリンク』発売時点ではリリースの予定はなかった」と明かされた。発売後の3回のアップデートは予定されていたが、作品に対するユーザーからの反響の大きさから急遽開発が決定。単発アップデートでは満足度を高めにくいというゲームデザイン上の判断から、「点ではなく面でのアップデート」として大規模な拡張を行うことになったという。

presentation_01

具体的な追加要素として、新ストーリーと6人の新プレイアブルキャラクター、召喚システム、新難易度クエスト、新育成システム「マスタースキル」、シングルプレイ専用新モード「極沌空所」などが挙げられた。これらのコンテンツ増加によりゲーム全体のボリュームはコンテンツ量で約1.5倍以上、プレイ時間は約2倍程度に拡大しており、前作をやり込んだプレイヤーがセーブデータを引き継ぎ、急いでプレイしても30時間以上を要するほどの密度となったと話す。

新プレイアブルキャラクターの「ガランツァ」「マギラフリラ」は前作では敵として登場したキャラクターだが、マギラフリラは特にユーザーからプレイアブル化を望む声が多かったとのこと。「ベアトリクス」「ユーステス」は序盤から加入可能なキャラクターで、『リリンク』に登場した「ゼタ」「バザラガ」と関係が深い《組織》所属の面々。

presentation_03

残る「フラウ」「フェディエル」は『エンドレスラグナロク』のストーリーに深く関わる重要キャラクターとして登場するようだ。追加キャラは6属性に1人ずつ均等に割り当てられており、既存キャラクターとは異なる新鮮なアクションが楽しめるよう設計されていると発表された。

日髙ディレクターによるバトルシステムの深掘り

続いてバトルシステムの進化については、日髙ディレクターから詳しく解説された。最大の目玉である「召喚」は、戦闘中に任意の星晶獣や魔物などを操作して参戦させられるシステムで、最大4種類の召喚石を状況に応じて使い分けることが可能。敵の凍結・スタン、回復支援、バリア展開など多彩な効果を持ち、召喚時の無敵時間を活かした立ち回りなど新たな戦術の幅が加えられた。

presentation_04

また「マスタースキル」は全キャラクターに3つの異なるバトルスタイルを用意し、マスターレベルを上げることでスタイルごとの強化を進められるシステムだ。同じキャラクターでもスタイルによって戦い方やアビリティが変化するビルドの奥深さを生み出しており、前作でやり込んだキャラクターも新鮮に極められるよう工夫されているという。さらにアシスト操作の使用可能範囲を拡大し、新たなエンディングまでアシスト操作で攻略可能になり、アクションが苦手なプレイヤーでも本編を最後まで楽しめる配慮がなされていた。

プレゼンの最後には開発メンバーによるデモプレイが実施され、初公開のストーリー後半に登場する新ボス「ザ・ワールド」戦に、新キャラクター中心のパーティで挑む様子が披露された。ガランツァのパワフルな近接戦闘やマギラフリラの回復・蘇生など遠距離支援の活躍や、「ザ・ワールド」のタロットカード展開によるギミックや形態変化などを華麗なプレイと共に見ることができた。最後には新システム「アセンドチェイン」によるプロトバハムートの攻撃でとどめを刺し、メディア陣からは感嘆の声が上がっていたのが印象深かった。

一足先に『エンドレスラグナロク』を先行体験!

シリーズ初心者が『エンドレスラグナロク』に挑戦

プレゼン後約50分ほどプレイできた試遊では、新たなグレードとして「シエテ」が名付けた「天上無頼の騎空士」へ昇格した場面からスタート。なお、筆者は『グラブル』シリーズ未経験者で、本来であれば『リリンク』終盤から繋がる物語の本作において、決して想定された遊び方ではないだろうが、実際に触れてみると「何をしたらいいのか分からない」ということはほとんどなかった。

GRANBLUE FANTASY_ Relink_20260602160645-003 - frame at 2m43s

GRANBLUE FANTASY_ Relink_20260602160645-003 - frame at 7m55s

ストーリー面では当然初見では掴みにくい部分もあるものの、TIPSが随時表示されるほか各キャラクターのビジュアルやアクションにも明確な個性があるため、自然とゲームの流れに入り込みやすい。また『エンドレスラグナロク』自体が“新たな脅威”をテーマにしており、長年サービスが続く『グラブル』という名前に身構えてしまう人もいるかもしれないが、間口は広く感じられた。

GRANBLUE FANTASY_ Relink_20260602160645-003 - frame at 9m3s

GRANBLUE FANTASY_ Relink_20260602160645-003 - frame at 14m17s

まずは、本作で登場する“新たな脅威”とされる「ラグナリオン」の調査任務に出発。そこで待ち受けていたのが、「召喚」のチュートリアルを兼ねたストンダイルの変異種「壊転のラグナリオン」との戦闘だ。今回追加されるカオス級以上のボスは、「エクストラバースト」と呼ばれる強力な特殊技を使用し、試遊中も攻撃範囲の広い技や激しい攻勢に翻弄され、高難度コンテンツらしい歯応えを感じさせた。そんな戦いのなかでルリアのサポートによって解禁されるのが、新要素である召喚システムだ。

召喚はゲージが溜まった状態で発動可能となり、PS5版ではR1ボタンでアビリティを選択しながら方向キーで使用可能。チュートリアルでは「フラカーン」がセットされていたが、プレゼンでも説明されていた通り、召喚中は無敵状態となるのが特徴で強力な攻撃を繰り出しながら安全に立ち回れた。敵の猛攻を受けていた直後に発動すると一気に主導権を奪い返したような爽快感があり、高難度コンテンツにおける切り札としてだけでなく、アクションゲームとしての爽快感を底上げするシステムになっている印象を受けた。

続いて挑戦したのは、「怪異」「阿鼻狂乱」というクエストだ。ここでは通常操作に加え、フルアシスト機能も試すことができた。特に印象的だったのはボス戦の設計思想で、『エンドレスラグナロク』で登場する敵は単純に体力や火力を引き上げた存在ではなく、ギミック対応を重視した設計となっているようだ。敵の行動を観察し、「次は何が来るのか」「どう対応するべきか」を考えながら戦う場面が多く、ただ攻撃を叩き込むだけでは突破は難しい。そのため高難度でありながら理不尽さよりも攻略する楽しさが先に立ち、初心者ながら「次はこうしてみよう」と試行錯誤する感覚は分かりやすく、ボスを相手に学習しながら戦う面白さを味わえた。

一方で、アクションゲームが得意でないプレイヤーへの配慮も見逃せない。フルアシストを有効にすると、移動スティックで接近するだけで攻撃が発動し、回避やガードも自動で行われる。実際に試してみると快適さは想像以上で、キャラクターが次々とコンボを繰り出し、攻撃は自動で回避してくれるため、自分がゲームを上手くなったような錯覚すら覚えた。本作の売りでもある派手なアクションを楽しみたい一方で、操作難度には不安があるというプレイヤーでも十分楽しめそうだ。

最後に体験したのは、新たに追加されるシングルプレイ専用モード「極沌空所」だ。いわゆるローグライク形式のコンテンツで、挑戦中に獲得した「レゾナンスポイント」と引き換えにサポート効果を得たり、与ダメージ上昇などの効果を持つ「境地の力」を3つの候補から選択したりしながら攻略を進めていく。プレイ感としてはボスに集中するクエストとは異なり、一戦一戦のテンポがよくまとまった時間が取れない日のプレイ先としても相性が良さそうだ。本編とは異なる成長の楽しさが用意されており、やり込みコンテンツとしての期待も高まる。

今回の試遊で特に印象に残ったのは、新たなストーリーと難易度を押し出しながらも、決して熟練プレイヤーだけに向けた内容になっていないことだった。召喚による爽快感と範囲が広がったフルアシストによる間口の広さ、そしてギミック攻略の面白さが噛み合っており、『グラブル』未経験者である筆者でも最後まで楽しみながらプレイできた。既存ファンに向けた大型拡張でありながら、ニンテンドースイッチ2版で新たに獲得する新たなプレイヤーも引き込む力も兼ね備えた内容だと感じられた。本記事と同日の6月18日には体験版も公開されているため、実際にプレイしてみてほしい。

『エンドレスラグナロク』開発者インタビュー

福原哲也氏、日髙三四郎氏に新作の魅力をうかがう

directors_01

――前作『リリンク』において印象に残っているユーザーの反応を教えてください。

福原:キャラクターの多さは『リリンク』発売前から押し出していた部分ではありますが、発売後にプレイされた方から「キャラクターが全部違う味がする」という、驚きに近い感想を何度もいただけたのが印象的でしたし、今回も「味が違う」という部分に力を入れて取り組んでいます。

日髙:前作では、僕はナラティブディレクターとしてストーリープロットなどに関わっていましたが、シナリオが好評で良かったなと思っています。『リリンク』のストーリーテリングは少し独特で、メインストーリーを全部終えた後にマルチプレイ中心のクエストが始まるんですね。一度物語としてはエンディングを迎えて「めでたしめでたし」となった後に、実はまだストーリーが続いており、最後は重要な人物の危機をみんなで助けに行く、というもう一段階エンディングがある構成になっています。

最初のエンディングで感動した後に「まだストーリーとエンディングがあるんだ」となって、「何回ハッピーエンドになるんだ」という反応もありました。何度も驚きを持って楽しんでくださっている様子が伝わってきましたし、特に動画配信をされている方々も面白がってくれて、あの構成は個人的にも好きな要素ですね。

interview_04

福原:JRPGとして「こういうのでいいんだよ」という意見もありましたよね。『グラブル』自体が王道ファンタジーですし、『リリンク』もコンシューマーゲームとして一本で完結するように、ある意味ひねらず王道で作ったつもりだったんです。タイミング的にも良かったのか、JRPGファンの方々が求めていたところにちょうど刺さったのかなという実感がありました。

――では、本作『エンドレスラグナロク』でも王道ストーリーには期待していいのでしょうか

福原:王道かどうかという意味では、王道を走っているつもりです。前作のメインストーリーが終わった物語の先にある新しい展開として、新鮮さであったり、『リリンク』ファンや『グラブル』ファンの方々、両方に驚いてもらえるような展開になったので、楽しみにしていただけたらと思っています。

interview_02

――『エンドレスラグナロク』はどういったきっかけで物語が始まるのか、話せる範囲で教えていただけますか。

福原:まず『リリンク』は綺麗に終わらせたため、新たなストーリーは蛇足にならないように納得感があるか、ゲームとして面白くなるかという観点で考えました。『リリンク』ではゼーガ・グランデを舞台に空の世界が危機に陥る物語でしたが、同じような危機がまた訪れても「またか」となってしまうので捻っており、今回はフラウとフェディエルがストーリーに深く関わってきます。この2人は特殊なバックボーンを持つキャラクターなので、仕掛けのひとつにしています。

またフェディエルも原作『グラブル』では4〜5年近く前に登場したキャラクターですが、「六竜」という存在についてまだ表に出ていない設定があります。そこを今回『リリンク』側で描くことができました。そのため『リリンク』ファンにも原作ファンにも、フラットな目線で同じ驚きを体験してもらえるのではないかと思っています。

――前作プレイヤーであればローランをプレイアブルキャラクターとして使用したい方も多いと思いますが、本作では召喚石として登場します。ゲームに実装する上での葛藤はありましたか。

福原:チーム内でも「プレイアブルキャラにしたい」という声はありましたが、開発期間から逆算すると今回制作できる新キャラクターは6体だったんですね。6体の中でエンドレスラグナロクとしてのバランスを取ることを考えたときに優先したい別のキャラクターもいましたし、ローランをプレイアブル化しづらい事情……というか僕の中の考えもあったんです。そういった状況で召喚石の企画が生まれて、「プレイアブルにはできないが、召喚ならローランを操作する遊びを入れられるかもしれない」と思って採用したので、スタッフとしても思い入れのある召喚石だと思います。

interview_03

日髙:アクションデザインの面から補足すると、『リリンク』ではキャラクターらしさや魅力が先にあって、それをアクションとして体現するという考え方で作っています。ローランやベルゼバブ、ルシファーなどは、ある意味ワイルドカード的な存在で、キャラクターとしての軸があまりにも強い。それをアクションに落とし込もうとすると、どうしても突き抜けたキャラクターになりすぎてしまうんです。逆にほかのキャラクターと同じような基準でまとめてしまうと、今度は“らしさ”が失われてしまう。そのため「召喚」という形がちょうどいい塩梅で、キャラクターらしさを感じてもらえる落としどころだったと思います。

――本作を制作するにあたって、前作プレイヤーから「このキャラクターを入れてほしい」といった声や、開発側として「このキャラは入れたい」と考えていたキャラクターはいたのでしょうか。

福原:反響や要望で目に見えて一番多かったのは、やはりマギラフリラでしたね。発売後、『リリンク』で初登場したイド、ガランツァ、マギラフリラの3人はありがたいことに人気をいただくことができ、特にガランツァとマギラフリラについては、ゲーム後半でイドと2人の関係性が明かされたことで、「この2人もプレイアブルで使いたい」という声をたくさんいただいていたことなどもあり、2人を制作することは開発初期の段階で決定していました。あとはベアトリクスやユーステスも、前作のリリース時点で期待されていたキャラクターでしたし、発売後にも要望をいただいていたので期待にも応えたという形ですね。

――基本的にはユーザーの期待に応える形で実装されたと。

福原:やはり『グラブル』にはキャラクターがたくさんいるので、要望も本当にさまざまなんですが、ゲームとしてより良くなるかという観点も持ちながら、『リリンク』に実装されて面白かったり嬉しかったりするキャラクターを総合的に判断して決定しています。

――キャラクターの話題が出ましたが、『グラブル』の魅力的なキャラクターたちを3Dモデル化する際に特に気を付けていること、『リリンク』から開発を続ける中で新たに気付いたことなどがあれば教えてください。

福原:『グラブル』といえば、やはりキャラクターが人気のIPだと思っているので、『リリンク』ではイラストや美術、キャラクターデザインの魅力を3Dで完全に表現することを最初のゴールとして掲げました。もともと『グラブル』のキャラクターは3D化を前提にデザインされているわけではないので、そのまま立体化すると支障が出る部分があります。もちろんアレンジや調整は入っていますが、ファンの方々が違和感を覚えないようにアレンジしながら、できる限り2Dの魅力を再現することを目指しました。ルックの部分は本当に大変でしたが、背景も含めて最も力を入れた部分のひとつだと思っています。

interview_07

日髙:『エンドレスラグナロク』でも前作から引き続き、3DCGとモーションには力を入れており、僕自身シネマティックシーンも含めて、ほぼすべてのモーションキャプチャーに立ち会っています。ストーリーシーンもそうですし、戦闘アクションについても、「キャラクターらしさ」が発揮されているかを常に意識していました。

ただ前作『リリンク』は、ある意味ゼロからイチを作る開発で、ゲーム全体の基本形を作る必要があったため、待機モーションや歩きモーションなどの汎用的な部分については、どうしても一定の共通ルールの中でキャラクターらしさを表現する必要がありました。逆に言うと枠組みに縛られていた部分もあったのですが、今回追加されたキャラクターたちは、同じゲームなので基本的な設計は踏襲していますが、その枠を少し壊しています。

覚えている出来事としては、福原からガランツァの回避アクションについて話があったことですね。それまでの回避アクションは、全員がくるっと回って華麗に避けるようなローリング系の動きだったんです。ただガランツァは見ての通り重量感のあるキャラクターで、「軽やかに回避するのは違うんじゃないか」という話になり、重たさを感じるモーションに調整したんです。そこで初めて「壊していいんだ」と気づきました。

――『エンドレスラグナロク』で『リリンク』の枠組みを壊されたと。

福原:ある意味「これくらいでいいだろう」という汎用的な設計になっていた部分があったのですが、キャラクターによっては必ずしも合っていないところもありました。それに『エンドレスラグナロク』は『リリンク』から2年後に発売する作品なので、前作と同じクオリティのままで止まっていたら意味がありません。だから開発初期の段階で、「壊すべきところは壊そう」と話していました。そのため、ガランツァの回避アクションをはじめ、エモートや宝箱を開ける仕草など新キャラクターたちは非常に自由に作っています。

日髙:一方で、新キャラクターばかりが豪華になると、既存キャラクターがかすんでしまうんじゃないかという心配もありましたが、その点については新システムの「マスタースキル」で対応しています。新キャラクターはたしかに殻を破っていますが、既存キャラクターも負けないくらい暴れていますので、「あのキャラクターがこんな動きをするのか」と思えるような意外性も楽しんでいただければと思います。

――ほかにも既存キャラクターを強化した部分はありますか。

福原:ビジュアル面は既存キャラクターたちも非常に手を入れており、アビリティ自体は同じなんですけど、エフェクトは開発後半に広範囲をブラッシュアップしました。『エンドレスラグナロク』の開発は新規要素を詰めていく作業をしていたのですが、アーティストが開発終盤になって余裕が出てきたのか『リリンク』初期の古いエフェクトを直し始めたんですよ(笑)。細かい部分なんですが見比べるとかなり変わっており、エフェクトのクオリティという意味では、全キャラクターの水準を揃えられたと思っています。

――プレゼンにてアシストモードに力を入れたというお話がありましたが、理由や経緯について教えてください。

福原:経緯としては、前作ではゲーム後半「マニアック」「プラウド」という難易度があり、言わばエンドコンテンツに近い領域だったんです。そのため当時は「そこまでアシスト操作でプレイしてきた方なら、その先は少し頑張って遊んでみようと思ってもらえるんじゃないか」と考えていました。実際そういった設計にはなっていたのですが、やはりアクションが苦手な方や、フルアシストがあったからゲームを遊んでいたという方も一定数いらっしゃって、そういった方々はフルアシストの対象範囲が終わった時点でゲームも終わってしまっていたんです。

そうなると本作の入口になるプロトバハムート戦にも到達できておらず、最後まで楽しむこともできません。それだったら『エンドレスラグナロク』のエンディングまでアシストやフルアシストで遊べた方がいいだろうと考えました。アシストが使える・使えないという線引きは、ある意味で開発者側のエゴに近い部分もあったので、アクションが得意な人もそうでない人も最後まで遊べる幅を広げることを優先しようということで、今回の形になりました。

ただ『エンドレスラグナロク』のエンディングまではアシスト機能を利用できますが、その後のいわゆる「エンドコンテンツの中のエンドコンテンツ」のような部分については使用できません。ただゲーム全体で言えば残り1〜2%くらいの領域なので、ほぼ100%に近い範囲はアシスト操作で遊べるようになっています

――今回から全プラットフォームでクロスプレイに対応しますが、例えばNintendo Switch 2版で新たに本作を始めたプレイヤーと、PS5版から遊んでいた友人が一緒に遊ぶ場合など、既存プレイヤーと新規プレイヤーが共闘しやすくなるような工夫はありますか。

日髙:直接的な共闘ではありませんが、「サポートキャラクター」というシステムを新しく実装しています。これはプレイヤーが育成したキャラクターを登録したり、他のプレイヤーが登録したキャラクターを借りてパーティに編成したりできるシステムです。

借りたキャラクターはNPCとして参戦しますが、ほかのプレイヤーが手塩にかけて育てた強力なキャラクターを連れていくことができるので、直接マルチプレイをしなくてもオフラインで助けてもらえるような形ですね。フレンド同士なら、「このキャラクターを貸してほしい」といった細かなやり取りもできますし、単純にオンライン上のプレイヤー一覧から検索して借りてくることもできるため、基本的にソロプレイ中心の方でも利用できるシステムになっています。

またオンラインの共闘要素であれば、たとえばNintendo Switch 2ではゲームチャット機能を使ってやり取りができるので、ダイレクトに協力しやすいと思います。またゲーム内でもチャット以外のコミュニケーション手段として定型文を設定できるので、そうした要素を活用していただくと良いと思います。

interview_13

――原作の『グラブル』にも召喚要素はありますが、今回追加するにあたって『リリンク』のユーザーにも受け入れられるようにどのように設計しましたか。

日髙:前作ではキャラクターごとに独自のアクションデザインがあり、それぞれが別のアクションゲームを遊んでいるような感覚を味わえるのが好評でした。そのため今作でもできるだけたくさんのキャラクターを独自のアクションで楽しんでもらいたいという思いがあり、最初は単純にプレイアブルキャラクターをたくさん追加する方向も考えましたが、どうしても限界がありました。そこで、「可能な範囲でキャラクターアクションをできるだけ増やすにはどうしたらいいか」と考えたときに、「『グラブル』には自分が操作するキャラクター以外にも、たくさんキャラクターがいるじゃないか」と思ったんです。

たとえば非戦闘キャラクターであっても、召喚という形で呼び出すのであれば成立します。最終的にはアクションゲームとして自分なりのベストな召喚石の組み合わせを極めてもらいたいですが、やはり一番楽しんでほしいのは、「色々なキャラクターで独自のアクションが楽しめるんだ」という部分ですね。戦闘中に一瞬だけ呼び出す要素ではありますが、育成しているキャラクターのアクションにスパイスとして加わるものとしては贅沢なものになったと思っています。

福原:『リリンク』は王道にこだわって、大真面目に作り込んだ作品で、その結果ゲームの端から端まで真面目でシリアスな雰囲気になりました。それはそれで良いし、そうしたくてしていたのですが、『エンドレスラグナロク』を作るにあたって振り返ってみると、「『グラブル』って、もう少しふざけてもいいよね」という気持ちがあったんですよ(笑)。『リリンク』が真面目だったので、「今回はちょっとふざけようか」という気持ちから企画が走った部分もあります。そのため受付嬢だったり、モブおじさんだったり、星晶獣や魔物だけではなく、「お前どうやって戦うんだよ」といったキャラクターも全部やろうという方向になりました。

――今回試遊をしてみて、召喚は『リリンク』に最初から実装されていても不思議じゃないほど自然なシステムに感じましたが、前作の段階で導入する予定はなかったのですか。

福原:実は『リリンク』初期の開発段階では、「奥義」「チェインバースト」「アビリティ」「召喚」が『グラブル』らしさだよね、という話がありました。企画としても存在していて仕様の検討も途中まで進んでいたんですが、その後ストーリーが決まっていく中で、物語の大部分が「ルリアと別行動を取る」という構成になったんです。そうなると召喚を成立させるのが難しくなり、加えて技術的な懸念もあったので比較的早い段階でオミットされたんです。名残として前作ではプロトバハムートを操作する場面があったり、フラカーンが演出として登場したりしています。ただ僕ら自身も途中で召喚のことを忘れていたんですよ(笑)。今回続編を作ろうという話になったときに、「そういえば召喚というネタがあるじゃないか」「召喚石というアイテムもあるじゃないか」と思い出して、再び企画が動き出しました。

日髙:最初の構想段階では、そもそもゲームジャンル自体が今とは違っており、もっとRPG色が強い企画だったので、その時考えていた召喚と今回の召喚は文脈が違います。『リリンク』という作品が完成したうえで、「もっとはっちゃけるにはどうするか」と考えた結果、ちょうどいい着地点が召喚だったという感じですね。

interview_14

――もう一つの新システム「極沌空所」について、開発経緯や実装に至った理由を教えてください。

福原:『リリンク』の後半に入ると、基本的にはクエストを繰り返しながら、マルチプレイも含めて遊んでいくサイクルになります。今回、その先のコンテンツを追加するにあたって考えたのが、「マルチプレイが苦手な人にも遊びやすい導線を作れないか」ということでした。もちろんマルチプレイは『リリンク』の魅力のひとつだと思っていますが、人によってはどうしても苦手だったり、気を遣ってしまったりすることもあります。そうなると素材集めなどは、どうしてもマルチプレイの方が効率が良くなりがちなんですね。

そこで、シングルプレイでもまとまった時間を使えば、武器覚醒素材を獲得できるコンテンツを作ろうと考えました。またこのモードではエリアを攻略していく中で特殊なバフがどんどん積み重なっていきユニークな能力を獲得できますが、こうした要素は逆にマルチプレイだと実現しづらいんです。そのため『リリンク』のバトルシステムとローグライト的な成長要素を組み合わせることで、新しい体験を提供できるんじゃないかと考えたのが企画の出発点でした。

マルチプレイに疲れたときはシングルで遊んでキャラクターを育成する。そういう遊び方もできますし、報酬もかなりまとまって手に入ります。また、『エンドレスラグナロク』から初めてプレイする方が、プロトバハムート戦や後半コンテンツへ追いつきやすくするという役割も持たせています。前作ではアシスト対象外だったマニアックやプラウドといった高難度も、このコンテンツで強力な装備を獲得することで攻略しやすくなっているので、そういった意味で複数の役割を持ったコンテンツになっていますね。

――「極沌空所」にはどれくらいのタイミングで挑戦できるようになるのでしょうか。

福原:細かな解放タイミングについては後日改めてお伝えする予定ですが、「極沌空所」には5段階のレベルがあり、一番最初のレベル1については『リリンク』でシードホルムに到着した直後と早い段階で解放されます。レベル3は2回目のエンディング後にあたる難易度マニアックが解放されてすぐのタイミングで挑戦できるようになり、レベル3をプレイすることでマニアックやプラウドの攻略が楽になる装備が揃い、『エンドレスラグナロク』へ進めるような導線になっています。そしてレベル4とレベル5については、難易度カオス以降に対応するコンテンツです。

――「極沌空所」は、1周あたりどれくらいのプレイ時間を想定されていますか。

福原:適正な強さで初見挑戦した場合だと、大体15〜20分ほどで、長くても25分程度だと思います。またこの時間は初回プレイ時の話で、キャラクターが強くなっていけば短縮されていきます。プレイすればするほどパーティの戦力が上昇していくので、たくさんのキャラクターを育てたい時に挑戦してみていただけたらと思っています。

interview_11

――最後にファンへ一言メッセージをお願いします。

日髙:『リリンク』が発売されたのは2024年2月で、そこから本作の開発を続けて2026年2月にようやく初報を発表することができました。『リリンク』リリース時には、ユーザーの皆さんから多くの感想や意見をいただいており、「終わらないでくれ」「このゲームが好きだから続いてほしい」という声をいただいていたんです。それがきっかけとなって『エンドレスラグナロク』の企画が動き出しました。そして初報を出すまでの2年間、「まだ遊んでいます」「今はこんな遊び方をしています」という報告もありましたし、「このキャラクターを出してほしい」という要望など、応援の声が届き続けていました。大きな励みになりましたし、同時にこれだけ期待されている作品を中途半端な形では絶対に出せないというプレッシャーにもなりました。

だからこそ初報を出す瞬間は、自分たちは全力を尽くしたけれど本当に期待に応えられているだろうかという不安で緊張しましたね。ただニンテンドーダイレクトで発表した直後から、「これを待っていた」という反応をたくさんいただけました。その後も新システムや新キャラクターを発表するたびに、ポジティブな反応をいただいていて本当に2年間開発を続けてきて良かったなと思っています。まだお見せできていない要素もたくさんありますし、やはりアクションゲームなので、最終的には触っていただいてこそだと思っています。ぜひ発売されたら遊んでいただいて、期待に応えられているかどうか、率直な感想をまた聞かせていただければ嬉しいです。リリースに向けて最後まで頑張りますので、よろしくお願いいたします。

福原:気持ちとしては、日髙と非常に近いです。『リリンク』発売後、正直な話我々の想像を遥かに超える反響をいただきました。プレゼンでも少しお話ししましたが、アップデート回数自体は最初から決まっていたんですが、「終わらないでほしい」「もっと続けたい」という声をいただいたときに、限られたアップデートだけでは応えきれないという葛藤がありました。最終的には会社からのサポートもあり、今回『エンドレスラグナロク』の開発が実現し、実際に開発を進める中でも「できるだけ早く届けたい」という思いは常にありました。

発売まで約2年半ですが、前作『リリンク』は発表から発売まで約8年かかっていますから、今回は約2年でお届けできたのは『リリンク』の開発経験があったからこそ実現できたことだと思っています。また、Nintendo Switch 2で展開できるということも、開発チームの大きなモチベーションになりましたし、内容としてももはや単なるアップデートとは呼べないレベルでさまざまな要素を追加しており、『リリンク』をもっと遊びたかったという方の期待には応えられる内容になっていると思います。発売までまだ少し情報公開もありますので、ぜひ楽しみにお待ちいただければと思います。

――ありがとうございました。

『GRANBLUE FANTASY: Relink – Endless Ragnarok』基本情報

タイトル名 『GRANBLUE FANTASY: Relink – Endless Ragnarok』
ジャンル アクションRPG
価格 『GRANBLUE FANTASY: Relink – Endless Ragnarok』
【Standard Edition】
パッケージ版 希望小売価格 6,930円(税込)
ダウンロード版 販売価格 6,930円(税込)
【Special Edition】
ダウンロード版 販売価格 9,900円(税込)
『GRANBLUE FANTASY: Relink – Endless Ragnarok アップグレードキット』
【Standard Edition】
ダウンロード版 販売価格 3,960円(税込)
【Special Edition】
ダウンロード版 販売価格 6,490円(税込)
対応機種 Nintendo Switch 2、PS5、PS4、PC(Steam)
公式サイト 『GRANBLUE FANTASY: Relink – Endless Ragnarok』公式サイト
公式X 『GRANBLUE FANTASY: Relink – Endless Ragnarok』公式X
権利表記 © Cygames, Inc.
この記事の執筆者
SIGH_icon2 SIGH
RPGとADVが好きなフリーのゲームライター。
同人ノベルゲームは昔から追っているのでそこそこ詳しい。
面白ければジャンル問わずなんでもプレイするのが信条。