本稿では、2026年5月26日にリリースされた『World of Tanks:HEAT』の開発者メールインタビューをお届けしていく。『WoT』の流れを汲みつつも、カジュアルな“戦車×ヒーローシューター”として生まれた本作について、プロダクトマーケティングマネージャーに話を伺った。
そもそも『WoT:HEAT』ってどんなゲーム?
『World of Tanks:HEAT』(以降、『WoT:HEAT』)は、『World of Tanks』(以降、『WoT』)のスピンオフ作品だ。
『WoT』は“リアルな戦車戦”として人気を博している一方で、『WoT:HEAT』はカジュアルゲーマーも楽しめるヒーローシューターとして制作されている。「戦車なのに?」と思う方もいるだろうが、本作は世にも珍しい“戦車×ヒーローシューター”という作品なのだ!

プレイ感は、「リアリティ感じる戦車戦でありつつも、プレッシャーも少なく気楽に楽しめるPvP」といったもの。筆者は『WoT』シリーズに本格的に触れるのは初めてだが、それでも気楽に遊べている。本作の戦車は架空のものとなっているため、筆者のような「戦車には心躍るけど名前や歴史までは知らないんだよな」というユーザーにも優しい印象だ。
そこで今回は、Wargamingのプロダクトマーケティングマネージャー、John Peck氏に“ライト層でも『WoT:HEAT』を楽しめるのか?”を軸にお話を伺った。“戦車×ヒーローシューター”という考えの根底から、「勝つための一歩」までも聞いてきたので、ぜひ参考にして欲しい。
『WoT:HEAT』は戦車ライト層も“一戦目”から楽しめる!
戦車×ヒーローシューターはどうやって生まれた?
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John Peck氏 Wargaming 『World of Tanks:HEAT』 プロダクトマーケティングマネージャー |
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――まずは自己紹介をお願いします。
John Peck氏:『World of Tanks: HEAT』のプロダクトマーケティングマネージャーを務めている、John Peckと申します。Wargamingには約1年前に入社しましたが、それ以前はPC、コンソール、モバイル向けのオンラインゲーム、特にMMOに10年以上携わってきました。
アジアのゲームを欧米向けに展開する業務や、その逆に欧米のゲームをアジア向けに展開する業務にも関わっており、APAC地域で複数のゲームローンチを経験してきました。今回、完全な日本語ローカライズを含め、『WoT:HEAT』を世界中でリリースできたことがとても嬉しいです。

――本作は珍しい“戦車×ヒーローシューター”という作品ですが、これを作るきっかけになった想いをお教えください。
John Peck氏:このアイデアは、私たちが繰り返し自問していたある問いから生まれました。それは、「戦車が単なる乗り物ではなく、ヒーローとしてのアイデンティティも持つとしたらどうなるのか?」というものです。
『World of Tanks』はこれまで、装甲戦闘とその主役であるマシンそのものを称えてきました。『WoT:HEAT』ではそうした“戦車への愛”を、よりパーソナルでキャラクター性のある体験と組み合わせたかったのです。その結果、エージェントと戦車が一体となって、ひとつのヒーローユニットを形成するゲームが完成しました。
戦車にはもともとある種の個性や存在感があるため、ヒーローとしての物語と自然に結びつくものだと考えています。
――日本ユーザーおよび市場においてはどのような期待感を持っているでしょうか?
John Peck氏:日本には、戦略性とキャラクター性のある体験の両方を深く楽しむ、情熱的なゲームコミュニティがあります。そして『WoT:HEAT』は、そのどちらの関心にも応えられるタイトルだと考えています。

戦術的なチームプレイ、個性豊かなエージェント、そしてもうひとつの歴史を描く世界設定の組み合わせは、日本のプレイヤーの皆さんにも響くものだと思っています。日本語でローンチできることを誇りに思っていますし、ゲームの成長とともに日本のコミュニティからの声を聞けることを楽しみにしています。
皆さんからのフィードバックは、今後もゲームを開発し続けていくうえで重要なものになります。
――「戦車乗りがヒーロー」という点で意識された点はありますか?

John Peck氏:『WoT:HEAT』の各エージェントには、それぞれ明確なビジュアルアイデンティティ、バックストーリー、そしてその人物像を反映した車輌群が用意されています。戦車は単なる汎用的な存在ではなく、ヒーローの一部です。
それぞれの戦車には、固有のビジュアルディテール、アニメーション、アビリティエフェクトが盛り込まれており、それ自体がひとつのキャラクターのように感じられるよう設計しました。

つまりそのエージェントの個性に合った動き、音、挙動を、戦車を通じて見せられるわけですね。私たちは、戦車とエージェントが一体となって、戦場におけるひとつの物語を語っていることをプレイヤーに感じてもらいたかったのです。
――開発者の皆様のお好きな戦車、エージェントをお教えください!
John Peck氏:楽しい質問ですね!チーム内には、3つすべてのロールそれぞれにファンがいます。例えばディフェンダーの「チョッパー」は、近距離で戦況を見たいメンバーに人気があります。大胆なプレイに応えてくれるアグレッシブなエージェントだからですね。
アタッカー「ケント」のように素早く戦場を移動できるエージェントも遊んでいて楽しい。自分や同僚たちが作った世界を駆け回り、より広く見て回ることができますからね。
チョッパー |
ケント |
各エージェントに紐づいた形で多彩な戦車が実装されているため、どんなプレイスタイルにも合うものが見つかると思います。ぜひ、プレイヤーの皆さんにもいろいろ試してみて、自分にしっくりくる戦車、エージェントを見つけてほしいです。
――本作の戦車はどのようにデザインされていったのでしょうか?影響を受けた史実などはあるのでしょうか。
John Peck氏:エージェントとその戦車は、第二次世界大戦後、技術が予想外の形で発展し続けたという、もうひとつの歴史世界を舞台にしています。これにより、現実に根ざしながらも想像力を広げられる創造的な土台が生まれました。

つまり『WoT:HEAT』の戦車は、実在した設計や歴史上の試作車輌、量産には至らなかった実験的な車輌などから着想を得ているわけです。この“もしも”の要素は、私たちのデザイン哲学の中心にあります。
各エージェントは、特定のロール、個性、背景を念頭に置いて構築されており、彼らの車輌もそのアイデンティティを補完し、反映するものとして選ばれています。
ぶっちゃけ、勝つために何をしたらいいのでしょうか!?
――私は戦車をロマンに思うものの名前までは知らないライト層です。そういうユーザーに向けて、“本作の魅力”についてお聞かせください。
John Peck氏:私たちは、『WoT:HEAT』を最初の1戦目から遊びやすいゲームとして設計しました。戦車の歴史的な名称を知っている必要も、このジャンルを何年もプレイしている必要もありません。すぐに参加して楽しむことができます!

ロールシステム(アタッカー、ディフェンダー、スナイパー)によって、新規プレイヤーでもチーム内での自分の役割を明確に理解しやすくなっていますし、AI戦モードでは、対戦に入る前にゲームのメカニクスに慣れることもできます。
一方で、より深くやり込みたいプレイヤーに向けては確かな戦略性もあります。ポジション取り、アビリティを使用するタイミング、モジュールの調整、チームワークなどは、時間をかけて取り組むプレイヤーにしっかりと応えてくれるのです。
私たちは、始めやすく、それでいて極める余地が十分にあるゲームを目指しました。
――なにかひとつ「この組み合わせは強いぞ」という攻略のためのアドバイスがあればお聞きしたいです!

John Peck氏:序盤で特に意識してほしい重要なポイントのひとつは、ロール同士のシナジーです。もちろん、各プレイヤーは自分の好きなプレイスタイルを自由に選べますし、時にはロール本来の役割とは少し異なる遊び方をしても構いません。ただし、戦闘に入る前に、それぞれのロールや戦車の長所と短所を理解しておくことは非常に重要です。
また、対戦に挑む前にエージェントのアビリティに慣れる場として、射撃場やAI戦モードを軽視しないでください。武器やスキルにはそれぞれ固有のタイミングや感触があり、それを理解することで、マッチはさらに楽しく、成功しやすいものになるでしょう!
(※余談だが、公式HPには攻略に役立つ情報群も掲載されている)
運営型ゲームとして目指す、今後の話
――ライブサービス(運営型)タイトルとして、ユーザーはシーズンごとにどのような変化を体験できるのでしょうか?

John Peck氏:『WoT:HEAT』では時間の経過とともに、常に新鮮で遊びがいのある体験を提供し続けることを目標にしています。ゲームの成長に合わせて、新しいエージェント、新しい車輌、新しいマップ、新しいゲームモードをプレイヤーに届けていく計画です。
また、プレイヤーが継続的に戻ってきて楽しめるよう、シーズナルコンテンツやイベントも予定しています。今後の展開についてはプレイヤーに継続的に情報を届けるとともに、コミュニティからのフィードバックに耳を傾けながら開発を進めていきます。
『WoT:HEAT』が今後どのように広がっていくのか、私たち自身も心から楽しみにしており、プレイヤーの皆さんと一緒に作り上げていきたいと考えています。
――今後、大会や公式大会などは考えられていますか?

John Peck氏:『WoT:HEAT』のチームベースの構造や明確に定義されたロールは、組織的な競技と非常に相性がよいと考えています。まずはローンチ時に、すべてのプレイヤーに素晴らしい体験を届けることに注力しています。
コミュニティが成長し、ゲームが成熟していく中で、競技イベントやコミュニティ主導のイベントについても検討していきたいと考えています。競技プレイに適しているのは、明確な目標とチームダイナミクスを持つモードであり、本作にはその条件に合うモードがいくつかあります。
――最後に、プレイヤーに向けてお言葉をいただければ幸いです。

John Peck氏:日本のプレイヤーの皆さん、『World of Tanks: HEAT』に関心を寄せていただき、ありがとうございます。私たちはこのゲームを作るにあたり、大きな情熱と細やかな配慮を注いできました。皆さんに心から楽しんでいただけることを願っています。
装甲戦闘ゲームの長年のファンの方にも、このジャンルに初めて触れる方にも、『WoT:HEAT』は皆さんのために作られたゲームです。基本プレイ無料で、主要プラットフォームすべてに対応し、完全なクロスプレイも可能で、日本語にもローカライズされています。戦場でお会いできることを楽しみにしています。
――今回はありがとうございました!
『World of Tanks: HEAT』は基本無料でPC/PS5/Xbox Series X|S向けに配信中だ。



チョッパー
ケント























