『城とドラゴン』などのモバイルゲームを手がけるアソビズムは2024年、Steam向けに新作タイトル『ビビッドワールド』『ShapeHero Factory』『Live Hard, Die Hard』の3作品を発売予定。3月に行われたTOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2024にも出展されたこの3タイトルを今回特別に試遊させていただいたので、各作品の魅力や注目ポイントをレポートしていきます。
『Vivid World / ビビッドワールド』
「パーティ構築型ローグライク」第二弾!
本作は、好評を博した『ビビッドナイト』に続くパーティ構築型ローグライクゲーム。ビビッドナイトと比較するとグラフィック面で大きな進化を遂げており、画面全体がより格調高いものへと仕上がっている。また前作には無かったストーリー要素の他、システム面ではバトルで重要な役割を果たす新要素”ジェム合成”機能が追加された。
何通りもの戦略が生まれる奥深いバトル
今回の試遊では実際にダンジョンを進み、バトルパートをプレイ。本作の戦闘では、バトルコマンドにあたるジェムを選択していくことでバトルが進行していくが、パーティーの組み方やジェムの選択の仕方で何通りもの戦略が生まれる設計となっている。
本作の戦略性に深く関わってくるのが、ジェムを2つ足し合わせることで新たなジェムを作成できるジェム合成機能。合成したジェムは一つで二つ分の効果を持ち、一回のコマンドで攻撃と回復を同時に行うといったアクションも可能となる。パーティ編成に加えて、このジェム合成を駆使していくことで、自分の戦闘スタイルを追求していくことができるのだ。
今回の試遊はバトル面が中心となったが、魅力的なグラフィックとキャラクター達によって展開されるストーリーにも大いに期待が高まる。ローグライクなやり込み好きユーザーや、戦略を考えることが好きなユーザーにとっては自信を持ってオススメできるタイトルと言えるだろう。
【3/22 追記】製品版では「オンライン協力プレイ」の実装が決定したとのこと。マルチプレイによってさらに遊び方の幅が広がることは間違いなしだ。
『Vivid World / ビビッドワールド』Steamストア
『ShapeHero Factory』
ヒーローを量産して戦うタワーディフェンス
本作は、ベルトコンベア式の工場で可愛らしいヒーローを生産して、迫り来る”大災厄”とその眷属から”ゲート”を守り抜くタワーディフェンスゲーム。プレイヤーは、キュートな妖精”ミニオン”がベルトコンベアの上に生み出していく「◯」「△」「□」の図形を合体させてヒーローを量産していき、ゲートの破壊を阻止していく。
図形の組み合わせは、〇と△で人間、〇と□で妖精のヒーローを生産でき、作った人間に□を組み合わせると盾兵になるといった仕組み。さらに、ヒーロー同士を合成することで、より上位のヒーローを生み出すことも可能だ。
思考力が試されるゲーム性!やり込み度も抜群
本作の面白さのポイントは、いかに効率的にベルトコンベアを引いていき、強力なヒーローを生み出していけるかの思考力が問われる部分。上手く製造ラインを引いて、強力なヒーローを量産出来ている時の手応えは、そこはかとなく全知全能の存在になったような高揚感を覚えるほどだ。
また、ステージをクリアしていくことで報酬として新ヒーローのレシピが入手可能だったり、既存設備をアップグレードしたりすることが可能なため、繰り返しプレイしたくなるやり込み度も抜群だ。
タワーディフェンスやストラテジー系ゲーム好きのみならず、箱庭系ゲームなどの”神の視点”でのプレイが好きなユーザーは、ハマること請け合い。是非チェックしてみて欲しい。
『ShapeHero Factory』Steamストア
『Live Hard, Die Hard』
兵士達を繰り返し戦場に送り出す斬新システム
本作は「バトル×医療」をテーマとした侵略撃退リアルタイムストラテジー。兵士を出撃させて地球を侵略しに来たエイリアン達を撃退していくのが基本的な内容となっている。
本作のポイントは、戦いで倒れた兵士達を治療し改造して再び”戦場に送り返す”ことができる点。プレイヤーは、さながらブラック企業ばりに兵士達に戦い続けてもらうことで、エイリアンを殲滅していくこととなる。
戦わなければ生き残れない…斬新なゲーム体験
このゲームをプレイしていて気付くのは、一人一人の兵士達に徐々に感情移入していく自分自身の存在だ。傷ついた兵士達を治療し、改造して再び戦地へと送り出す。この流れを繰り返す内に、次第に「彼等を死なせたくない…!」という気持ちが強くなる。これまでのゲーム人生であまり味わったことのない感情だ。
戦わなければ生き残れない、ただ簡単に死なせることも許されない、正に『Live Hard, Die Hard』。本作のタイトルは作品自体の本質を正に捉えたものだと感じさせる。ストラテジーゲーム好きと共に、一風変わったゲームを味わってみたいユーザーにも是非オススメできるタイトルだ。
総括:新たな体験をもたらす3作品
今回、3作品の試遊を通して筆者が感じたのは、どれも非常にユニークなタイトルだということ。3作品とも伝統的なゲームシステムは基盤に有りながらも、独自性のあるエッセンスが加えられており、どのプレイ体験も新鮮な味わいとなっていた。各タイトルに興味を抱いたユーザーは、是非とも今後の続報を追って欲しい。