2021年夏配信予定の新作アプリ『イース6 オンライン〜ナピシュテムの匣〜』の先行体験版プレイレポートをお届け。気になるゲームシステムや魅力を余すところなくご紹介!
※記事内容および画像は開発中のものです。仕様は予告なく変更される場合がございます。
『イース6 オンライン〜ナピシュテムの匣〜』とは
あの『イース6』がスマホオンラインRPGに生まれ変わった!
ゲーム好きを自称する人の中で、「イース」という単語を全く聞いたことがないという人は少ないだろう。冒険家アドル・クリスティンが記した冒険譚を紐解くという形で綴られるイースシリーズは、PC-88向けに発売された第1作を皮切りに、実に30年以上に渡り日本ファルコムの看板タイトルとして君臨し続けるアクションRPGというジャンルのパイオニアにして金字塔である。
そんなイースシリーズの中でも、過去作の集大成にしてファンからの熱烈な支持を受ける『イース6~ナピシュテムの匣~』が、この度スマホオンラインRPGとして生まれ変わる。その名もズバリ『イース6 オンライン〜ナピシュテムの匣〜』と題された本作が、オリジナル版からいかなる変化を遂げ、そして進化を遂げたのか。先頃配信された「先行体験版」をプレイした筆者がお伝えしていく。
なお、4月中には第2回オープンβテストの開催が予定されている。当記事をお読みいただき「自分も『イース6 オンライン〜ナピシュテムの匣〜』を遊んでみたい!」と思われた方は、是非とも参加して自分の足でカナン諸島の地を踏んでみることを強くオススメしたい。第2回OBTに関する情報は『イース6 オンライン』公式Twitterにて随時公開されるとのことなので、今すぐフォローしておこう。
『イース6 オンライン』公式Twitterはこちら
ゲーム紹介
ゲームを起動するや否や、目に飛び込んでくるのは女神アルマによる転生の儀式の一場面。ここでいくつかの質問に答えることで、あなたに適しているオススメの職業が提示される。本作には「戦士」「魔導師」「レンジャー」「アサシン」の4つの基本職があり、レベルが上がれば上位職へとランクアップもできることがキャラ作成画面からわかる。
ここまで聞いて「え!?」と思った方は、おそらくイースシリーズをプレイされたことのある方だろう。そう、本作の主人公は、(初代の700年前が舞台の『オリジン』を除き)シリーズを通して一貫してメインを張ってきた冒険家アドル・クリスティンではなく、あなたが作成したオリジナルキャラクターなのである。オリジナル版『イース6』をプレイ済の方にとっては、これ以上ないサプライズだろう。
だが本作にリメイク的な希望を持っていたファンの中には、「全然違うストーリーが展開されるのかな…」とガッカリされた方もいるかもしれない。だが安心してほしい。本作にも勿論、アドルは登場する…というか、主人公をガンガン引っ張ってくれる。イメージとしては、プレイヤーは稀代の冒険家の「相棒」として、その歴史を目撃するといった感じだ。なおキャラビジュアルやストーリーイラストは手書きスタイルで描写されており、そのきめ細やかさにも目を奪われる。
「自然と共に生きるレダ族が住む美しい孤島を舞台に、有翼人の伝説とその大いなる遺産の謎に迫る」という、『イース6』という作品の根幹に当たるシナリオは不変。漂流先の浜辺で目にする、最新技術で蘇ったイーシャとオルハの息を呑むような美しさには、技術の進歩に感謝をせずにはいられないことだろう。また、メインストーリーに関してはフルボイス化されているのも非常に嬉しい点だ。
となると気になってくるのは、シナリオと同等かそれ以上にイースシリーズをイースたらしめている、爽快なアクションである。こちらに関しても、プラットフォームをスマートフォンに移してなお全く変わることはない。本作はバーチャルパッドシステムを採用しており、画面左下の仮想スティックでキャラを動かし、右下のボタン群で攻撃や回避を行う、コントローラーを握っているかのような操作系となっている。
このシステムによって、プレイヤーは移動やスキル発動といった複数の動作を同時に行うことができる。本作が持っている、スマホゲーとしては意外に珍しいいつでもジャンプができるシステムや、敵の攻撃を華麗に避けてスキルを連発する体験は、もっさりとは対極に位置したスピーディかつアグレッシブなものであり、ただバトルに勤しんでいるだけでも本作が「イース」であることをかみ締められる。
クエストに導かれるがままにダンジョンに入れば、大量の敵はもちろんのこと行く手を阻む謎解きも用意されているし、街を歩けばシリーズお馴染みの「壁壊しのドギ」の姿が。本筋の物語には原作の名シーンが数多く再現されており、ドット絵から美麗な3Dへとガワは変われど、本作が『イース6』の名を冠することに、何の疑問点もないことはお分かりいただけるかと思う。
では逆に、『イース6』が現代風なグラフィックでスマホに移植された“だけ”なのかというと、決してそうではない。タイトルに「オンライン」の文字が入っていることからも分かる通り、本作にはソーシャルゲームという“地の利”を生かした、数え切れないほどの新要素が盛り込まれているのである。
まず大前提として、(当然ではあるが)本作は「オンラインRPG」である。街には多くのプレイヤーが集い、公開チャットにはたくさんの会話が飛び交う。「冒険団」というギルドのようなものも用意されており、最大150人という大所帯で、気の会う仲間を見つけることもできたりする。
そして何より、オンライン化は「見知らぬ人とのマルチプレイ」という、イースにとって未知の体験をもたらしてくれる。本作にはメインストーリー以外にも、「装備試練」「メカ覚醒」といった多種多様なバトルコンテンツが用意されており、いずれにおいても複数人でのパーティ参加が可能になっているのだ。バチバチにやりあいたい時などはPvPの「競技場」に足を運ぶのもいい。宝の地図を見つければ、友達と一緒にレアアイテムを探す「宝探しイベント」にも挑戦できる。
もう少し視野を広げてみると、「ソーシャルゲームとしては馴染み深いコンテンツ」も数多く盛り込まれていることがわかる。例えば「茶会」ではお気に入りのキャラクターにプレゼントが贈れる他、友好度が上がればここだけでしか聞けない特別な会話ができるのだ。NPCと他愛もない雑談をしたり、贈り物を渡したりといったソシャゲらしいエッセンスが、CSタイトルだった『イース6』という作品により深みをもたらすというのは、非常に興味深いポイントである。
また単純に、売り切り型のパッケージから運営型サービスへと変化したことは、そのまま「できることが常に増えていく」ことを意味する。先行体験版の時点で「定期イベント」が開催されており、タワーディフェンスやボスレイド、高難度クエストが用意されていることが確認できた。どうしても「終わり」と向き合わざるを得ない買い切りRPGと比べ、遊べる要素は無限と言っても過言ではない。
育成要素に目を向けてみれば、本作のゲームアプリとしての性格がより顕著に表れている。本作には敵モンスターの名がついた「ソウルカード」が存在し、各装備部位のスロットにはめ込んで性能を底上げすることができる。さらに驚くべきことに、一部のソウルカードには「スキル」が設定されており、バトル中に発動すればそのモンスターに変身できるのだ。なおスキルカードは、様々なタスクやミッションに参加することで入手可能となっている。
他にも、いつでもリセット可能なスキルツリーや、それ自体に成長の概念が設けられている10部位にも及ぶ装備品、旅のお供にして心強い支援役となってくれるペットなど、育成要素は盛りだくさん。さらに、装備やスキル本などプレイヤー間でほとんどのアイテムをやり取りできる「取引所」までもが用意されていたりと、キャラクターをどこまでも強くしていくというやり込みに関しては、オリジナル版の比ではなさそうだ。
なお見逃せない点として、便利な「オート機能」が完備されていることにも触れておきたい。一層広大になったカナン諸島だが、クエスト名をタップすれば目的地に自動で移動してくれるし、オートボタンをONにすれば戦闘すらも自動で行ってくれるため、片手間でも十分にプレイ可能となっている。今やスマホゲームにはおなじみの機能だが、ことイースとしては画期的な要素と言えるだろう。
まとめよう。先の展開が気になってやめ時が見当たらなくなるストーリーや爽快なアクションといった、オリジナル版の根幹を決してブレさせないという明確な設計思想を柱にしつつも、ソーシャルゲームの文脈を取り入れて現代だからこそ実現した更なるパワーアップを遂げたというのが、『イース6 オンライン〜ナピシュテムの匣〜』という“新作”タイトルなのである。
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先行体験版感想
「イース6でありながら、主人公がアドルではない」という刷新は、既に各所で大々的に取り上げられているほど衝撃的なものである。だが結果的に、その選択は極めて正しいように思えた。今回のアプリ化に際して、『イース6』の世界が大幅に広がったことは疑いようのない事実だ。それは単にフィールドが広がったという以上に、これまでシングルプレイが当たり前だったイースの世界で他者の息遣いが感じられることで、世界が大きく開けたような感覚を覚えたからである。
そしてそれは、主人公をアドル・クリスティンに固定化したままでは、システムにしても世界観にしても齟齬が生じてしまうのは火を見るよりも明らかであり、その意味においてオリジナルキャラクターの採用は必然であると言えよう。ただそんな劇的な変化も、ひとたびキーアイテム入手時の“あの”効果音を聞いてしまえば、「イース」サーガというゲーム史にも類を見ないほど大きい枠組みにおける、ちょっとしたテイストの違いにも思えてくるから不思議だ。
コンシューマータイトルとしての重厚さと、ソーシャルゲームとしての継続性を併せ持った「終わらないイース6」というのが、本作を端的に表すには最もふさわしい表現だろう。こう書くと、一シリーズファンとしてテンションが上がらずにはいられない。『イース6 オンライン〜ナピシュテムの匣〜』という作品を通して、ソーシャルゲームに懐疑的だった「イース」ファンがその楽しさを知り、また逆にスマホゲーマーが深遠なる「イース」シリーズの虜になっていく姿が目に浮かぶ。
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『イース6 オンライン〜ナピシュテムの匣〜』の基本情報
アプリタイトル | イース6 オンライン~ナピシュテムの匣~ |
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配信日 | 2021年夏配信予定 |
ジャンル | RPG |
対応OS | iOS/Android |
事前登録 | あり |
価格 | 基本プレイ無料/アイテム課金制 |
会社 | Restar Games |
公式サイト | 「イース6 オンライン」公式サイト |
公式Twitter | 「イース6 オンライン」公式アカウント |
©️ Restar Games
©️ Nihon Falcom Corp.
※記事内容および画像は開発中のものです。仕様は予告なく変更される場合がございます。